【文スト】宿題が終わらないので飛び降りたらトリップした。

20が終わらない ページ24

「沈んだ？」


任務を終えて、好奇心で芥川達が乗っている筈の船に遊びに行くはずだった。


港に着いた時から可笑しいし妙に焦げ臭いとは思っていたけど。


異能で具現化したモーターボートに乗り込んで、急いで海へと出た。
案の定と言うべきか、船は爆発したようで暫く周辺を見て回って居れば、プカプカと浮いている芥川をみつけた。


取り合えずばボートに引き上げて、大まかな応急処置。


右腕と下顎が折れてる、全身火傷？いや、其れにしては程度が軽い………全身熱傷か、多分一回。
後は…………帰ってから調べないとわかんないやぁー。


芥川と共に港まで帰って来ると、息を切らした樋口がいた。


「睡憐先輩？！
あ、芥川先輩も！」


相当取り乱してるな。


「一旦、落ち着け。
応急処置はしてあるし、脈は弱いがちゃんと生きてる。安心しろ。」


そう言うと樋口は力が抜けたのかその場にヘナヘナと座り込んでしまった。


まぁ、コレからが一番大変だよ。


「覚悟はしといた方が良いかもだけど。」


色んな意味を込めての言葉だった。
樋口は何をと言うような目をしており、僕は”イロイロ”だよ。と返した。


之までの任務失敗を見過ごしてくれる首領ではないと思うし、こりゃ意地悪されるなー。


取り合えずばポートマフィアに帰って芥川の治療をしないとな、僕の治癒能力は自分専用だから他の人には使えない。


「ほら、行くよ樋口。」


僕は未だに座り込んだままの樋口を呼んでポートマフィアへと向かう。








−−−−−−−−−−−−−−−−−−


治療が済んだ芥川はベットに寝かされ現在は昏睡状態、更には大怪我。


今は僕が傍に付いては居るが、芥川は之まで幾つもの組織やその傘下、関係者を消している。


さて、そんな奴らの残等が居たとして
自分の組織を潰した相手が弱っている。と聞いたらどうするで有ろうか？


否、どうなるかなど言わずもがなの展開である。


僕もずっと此処に居れる訳ではないし。


人虎の捕獲失敗、今回の輸送船を沈めた事等、療養中の芥川や樋口なんて簡単に切り捨てられ兼ねない。


そうなるとまた僕の仕事が増える。←
其れだけは絶対に阻止しなければ！←


駄菓子菓子、僕が遣らなければいけない任務の時間は直ぐ其処まで迫っている。


任務に遅れて中原にシバかれるか、芥川達が襲われて応戦に向かう、若しくは増えた二人分の仕事をこなすか………








割と究極の選択だと思うんだけど。

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