貴方の日常に〈国木田独歩〉いかがですか？【短編集】

勉強が苦手な貴方へ【リク】 ページ6

学生の天敵


定期テスト


２日前です



いつかやろうと思っていたら２日前になりました





「国木田さぁぁん勉強教えてくださいぃぃぃ」


『コツコツやらんからだ馬鹿野郎』





冷たい...


これが元教師...





「真面目にするので教えてください...」


『まったく...』





なんだかんだで教えてくれるみたいだ





『で、何がわからんのだ』


「えっと...古典と数学、あと英語もです
あっ物理も駄目かも...それから現代文」


『全部か』


「全部です」





すごく呆れた顔をしていらっしゃる


申し訳ない





「授業はちゃんと受けてるんですよ！
内容が全然理解できなくて......」


『とにかく教材を出せ
まずは古典と現代文だ』


「はーい」

_______________________

『と、言うわけだ』


「わかりやすい......」





古典と現代文が10分位で終わった


しかもちゃんと理解できた





『次は数学だな』


「おっ、国木田さんの教科ですね」


『あぁ、わかるまでみっちり付いてやる』


「お手柔らかにお願いします....」


『いままで間違えた問題見せてみろ

...どれも解けてないじゃないか』


「わかんないんですもん！！」





国木田さんが説明しながら


問題を解き進めていく





ふと、顔をあげると


彼の顔が近い


鼓動が早くなるのを感じた
__________________________

「終わったぁぁぁぁ」


『よくやったぞ』





そう言って国木田さんは柔らかく笑ってくれた


彼にとってはなんでもない仕草だろうけど


私にとっては最高のご褒美です

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