51話 鬼ごっこ再び ページ5
B組の試験の見学から仮眠室まで戻ると、相澤が云った。「ショッピングモールに死柄木が現れたらしい…。」と。
対処、と云うより”絡まれた”緑谷が警察署にて事情聴取を受けているとの事。
ねぇ、それ何て名探偵？緑谷の周りで事件起きすぎじゃね？と思った神月。
「如何思う？サドは。」
「…林間合宿、俺ァ行きたくねェ。
嫌な予感がする。てか、手前全部分かってやってんだろィ？タチ悪すぎでさァ。」
沖田から、飯田の後遺症についてや林間合宿に関しての嫌な予感を聞いた。
「分からないよ。天才じゃないから。
でも飯田に関してはおいたがすぎたと思ったから。」
沖田は”分かっている”のであれば、如何して救けなかったのか。矢張り飯田の目を覚まさせる為、そう云う事なのだろう？と私に問いかける。
「さぁね？
只、私は天才じゃない。一寸だけ訓練と云う名の地獄を経験しただけ。」
一寸、否一寸では無いだろう。
正に地獄、少し間違えれば殺される、此れが私の
「はぁ、爆豪は目ェ付けられただろうな。
彼奴は敵側から見れば簡単に堕ちると思われてる筈だ。」
体育祭の時の写真を見せてそう沖田に云うと、沖田もあァと納得したように頷いた。
「あ、要らないんなら団子もーらい。」
沖田の最後の一本の団子を神月は取ってパクリと食す。
ワナワナと震える沖田。
「……クソチャイナぁぁぁあ！！！」
「おわっ！本気で刀振り回すの無し！！」
抜刀して刀振り回す沖田とその刀を軽々と避ける神月。
軽々と避ける、其処が又神経を逆撫でさせる。
暫く学校内でリアル鬼ごっこが続いたらしい。
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作者名：終夜 | 作成日時：2019年1月22日 2時
