十年後桜の舞う頃【RKRN】

立花仙蔵 ページ35

Aは自室へ戻る途中なんとなく食堂裏を通った

するとそこには大きな穴が

｢また喜八郎掘ったな｣と思いながらその穴をのぞくとなんとそこに居たのは意外にも仙蔵でAはびっくりしつつも冷静さを取り戻しながらそれを見なかったことにしその場を去ろうとした


すると声が聞こえてくる


仙蔵｢A｣


仙蔵が妖術にかかってから初めてAの名前を呼んだ

Aは肩をピクっとさせまた仙蔵の方を向く


｢なに？｣


まだ少々冷たい態度ををとるAだが仙蔵の声を聞いて思った


ーもう大丈夫だー


仙蔵｢喜八郎と藤内の罠にまんまとかかってしまった｣


｢うん｣


仙蔵｢それで気づいたんだ｣


｢うん｣


仙蔵｢私は天女の罠にまでかかってしまっていた｣


沈黙が流れる
仙蔵を元に戻したのは喜八郎と藤内
彼は本当にいい後輩を持ったようだ

｢仙蔵。｣


Aがしばらくの沈黙を破る


｢おかえり｣


仙蔵｢あぁ。｣


｢取り敢えず、縄ばしご持ってきましょうか？｣


仙蔵｢あぁ…｣



────────────

Aが縄ばしごを取りに用具倉庫へ向かおうとすると


兵太夫・伝七｢せんぱーい！！｣


何故か縄ばしごを持ったと一年は組笹山兵太夫一年い組黒門伝七が食堂の影から出てきた


兵太夫｢僕達、ずっと見てたんです…｣


伝七｢すいません…｣


申し訳なさそうな顔をする二人をAはお構い無しに

｢よしっ！じゃあ縄ばしご貸して！｣


と言う

そんな結構マイペースな彼女に二人はついて行けず取り敢えず縄ばしごを差し出した


縄ばしごを受け取ったAは仙蔵のいる穴の中に縄ばしごたらす


そして仙蔵久々の地上


｢今度こそお帰り｣


仙蔵｢あぁ。済まなかったな｣


兵太夫｢立花先輩だ！！｣


伝七｢僕達の先輩だ！！｣


そんな風に兵太夫と伝七はほんとうの元に戻った立花仙蔵に飛びついた

ぽかぽかコンビ健在→←立花先輩

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