実況9 ページ9
ふと目が覚めると開けっ放しの窓に網戸はしてあるもののカーテンは揺れていた。
春だと、象徴しているような鳥の鳴き声が聞こえた。
頭はまだ醒めていないのか、自分の状況が理解できておらず二度寝をしようと布団をかぶろうと寝返りを打ち、手探りで探す。
「…あれっ。ないっ！ない！」
バッと起き上がり周りを確かめると下着のままでソファに横たわっていた。
テレビはつけっぱなしで電気もついたまま。
換気のために開けていた窓も開けっ放し。
髪も濡れたまま寝てしまったのかボサボサだった。
テーブルの机にはL*NEが一件と不在着信が大量に溜まっていた。
「はぁ、やっちゃった。電気代バカにならない。
もう、貯金から少し崩すかシフト入れ直すかしないと。」
取り敢えず、服を着て窓を締め電気とテレビを消す。
代わりに薬品棚(仮)からカイロを取り出し振り始めた。
携帯を手に取りロックを解除する。
着信相手は、母親が三件。地元の友達が一件。東京の友達からが十八件。
L*NEは昨日の杉島くんからのものだった。
杉島あれ?Aさん調べてくれたんですか!まあ、そんな感じです。お互いまたL*NEじゃなくて会って話しましょーね
AAそうなんだー。うん調べてあげた。バイトがんばってね
すかさず、返事を返す。どうせ、バイトが忙しい彼からは昼か夕方でないと返事は返ってこないから期待はしない。
それよりも、着信のほうが気になる。
母親はどうせ体調がどうのこうのだったりお土産が〜とかなんとかだろう。
友人からはきっと貸していた本数冊を返すことの連絡だろう。
問題は東京の友達だ。
何故こんなにも連絡する必要があったのだ。それを確かめるべく電話を一本入れた。
数コール目で出た彼は変わりのない声だった。
「"もしもしーなんか用？"」
なんか用？じゃなくて普通は昨日かけたのは気にしないで、とかなんかあっただろ。
そう、思ってしまうもその気持ちにチャックをする。
出た言葉とその声色は自分でもゾッとするくらい冷たく放ってしまった。
「…昨日夜、なんであんなにかけてきたの。」
耳に当てたスマホからはウッという小さな悲鳴が聞こえた。しかし、それは自分の見知った友人の声ではなく、別の誰かのものであった。
「えーと、まぁ、色々あって。」
モゴモゴと最後のほうが小さくなっている彼に苛立ちが増し、気になったことを先に聞いた。
「…うん、そう。で、近くに誰かいるの？」
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霜田 - 誰も言ってないようだから言いますけど名前表記おかしいです。1度確認してから投稿とかできればそうして頂けると嬉しいです。 (2017年8月14日 17時) (
レス) id: 34b277b443 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずぽんぬ | 作成日時：2017年4月2日 23時
