episode 150 言葉はいらない ページ50
玄関先で抱きしめられたまま動けずに。
ただアルコールのせいで気持ちが悪くて早く家に入りたかった私は、急いでテヒョンの腕を振り解いてトイレに駆け込んだ。
私、、、何してんの、、、
こんな姿を晒して。
部屋だってまだ段ボールが積み上がったまま散らかってる。
こんなだらしない女だったんだって、幻滅して帰ってくれる方が良いのかも。
だってさっきまであった彼の気配はない。
せっかく日本まで、私なんかを追いかけてきて。
バカだね。テヒョン、、、
、、、なのに。
「ルカっ！！、、近くのコンビニでお水買ってきた！あとゼリーとプリンと、、」
息を切らして部屋に入ってきたテヒョンは、大袈裟なほど大きなビニール袋を下げてきた。
お水にポカリにゼリーやプリン、、、
トイレから出てきた私の背中をずっとさすって、大丈夫？って、、、
なんで、、、私は勝手に逃げて、テヒョンに何も言わずに消えたのに。
無責任で狡い、浅ましい女なのに。
ルカ「、、どうして？、、なんで責めないの、、？っ、、勝手に居なくなって、、テヒョンを傷つけたのに、、、こんな女、、ほっといてよっ、、テヒョンにはもっと相応しい人が、、」
「ルカっ！！」
突然今まで聞いたことのないような声で怒鳴ったテヒョンは、すごく悲しそうな顔をしていた。
ﾃﾋｮﾝ「相応しいって何？、、、そんなの誰の物差しなの？、、っ関係ないだろ！？、、、ルカ、、俺はルカじゃなきゃ嫌だ、、、ルカはもう、、、俺のことが嫌いなの、、？、、俺、、またルカを傷つけたの？、、」
「違うっ！！、、、そうじゃない、、、全部私が、、、っ、、ごめん、、テヒョン、、」
流さないって決めてた涙が、次から次へと溢れた。
罪の意識なのか、、、後悔なのか、、、それとも。
胸の奥にしまっておくはずだった、彼への未練だったのか。
ﾃﾋｮﾝ「ルカ、、、顔上げて？、、、」
重い顔を上げると月明かりの照らされたテヒョンの顔が、優しく笑ってる。
ﾃﾋｮﾝ「俺は何があっても、、ルカを諦めない、、、もうこの手を離したりしないっ、、だから、ルカの本心を聞かせてよ、、」
「、、っテヒョン、、私、、、ほんとは、、、」
好き、、、大好きだよ、、テヒョン、
言葉よりも先に、テヒョンの唇にキスをした＿＿＿＿＿＿、
to be continued・・・・
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作者名：Apple | 作成日時：2022年11月8日 23時
