episode 10 虐げられる女 ページ10
テヒョン「仕事中に水遊び?笑 サボってんじゃねーよ、」
ソクジン「頭下げるならシャツの一枚くらい貸してやるよ。ま、あんたにそれだけの価値があればだけど。笑」
ムカつくけどここは冷静にやり過ごそうと、立ち上がって濡れた箇所を確認する。
頭からかかった冷水のせいで着ていた白いTシャツが濡れて下着が透けてしまっている。
こんな姿じゃ買い物にも出られない・・・
後ろからしつこい視線を向ける二人を無視して洗面台に置いてあるドライヤーで服を乾かそうと、シャツを脱いだ。
絶対頭なんて下げたくない、私にだってプライドがある。
下着姿の私に明らかに動揺し出した二人は顔を真っ赤にして出ていった。
あんなに偉そうにしといて、口ほどにもないな。
ついでに髪も乾かして、そそくさと業務の続きに取り掛かる。
リビングに移動しようとすると、自室からホソクさんが出てきた。
ルカ「お邪魔しています。」
挨拶をすると、聞こえなかったのか聞こえないフリをしたのか目の前を通り過ぎていった。
前言撤回。きっとあの人も他の人達と同じだ。
誰も味方だなんて思っちゃいけない。
愛した人に裏切られ、友達に欺かれた私が味わった絶望は、私の心に一層重苦しい鎧を被せた。
嫌な記憶から目を逸らすように黙々と仕事をこなしていく。
キッチンのゴミ箱には昨日作った料理は全部捨てられていて、宅配ピザの空箱が無造作に散らばっていた。
黄金マンネのジョングクさんは私が作った料理は食べないって宣戦布告してたもんね。
でも作らないわけにはいかない。
食べるか食べないかは彼らの自由だけど。
今日は野菜たっぷりのサラダにパエリア、香草とチキンのソテー。
我ながら上手に作れたのに、これも捨てられちゃうのかと思うと勿体無くて自分が食べて帰りたいくらい・・・
後片付けを済ませたらさっさと帰ろう。
「どうせ誰も食べないのに・・・」
ドスの効いた低音ボイスで耳元で囁いたのはリーダーのナムジュンさん。
ルカ「・・・それでも仕事ですから。」
ナムジュンさんの顔を見ることもなく洗い物の続きをしてると、彼は洗っていたグラスを奪って私に投げつけた。
破片が当たって手を切ってしまったところから血が滲んでく。
血を見たせいか、さっきまでの威勢を失ったナムジュンさんはその場を離れた。
散らばったガラスの破片を眺めて、呆れたように溜息を吐き出した。
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Apple(プロフ) - おじゃるまるさん» ありがとうございます(*^_^*)読んでくださり嬉しいです!!更新頑張りますm(_ _)m (2022年9月1日 17時) (レス) id: 384a6159fe (このIDを非表示/違反報告)
Apple(プロフ) - Kojima-Yurinaさん» コメントありがとうございます!!読んでくださって嬉しいです☆更新頑張ります(*^^*) (2022年9月1日 17時) (レス) id: 384a6159fe (このIDを非表示/違反報告)
Apple(プロフ) - ぱせりさん» 読んでくださってありがとうございます!!嬉しいです(*^^*)更新頑張りますのでよければ続きもお楽しみくださいm(_ _)m (2022年9月1日 17時) (レス) id: 384a6159fe (このIDを非表示/違反報告)
おじゃるまる(プロフ) - おもしろすぎます!!更新楽しみです(o^^o) (2022年8月30日 22時) (レス) @page48 id: 3c8b97a1b0 (このIDを非表示/違反報告)
Kojima-Yurina - Apple様。初めましてm(*_ _)mこのお話凄く面白いです。続き楽しみにしています。頑張って下さい‼︎٩( 'ω' )و応援しています‼︎ (2022年8月21日 7時) (レス) @page38 id: 3d3291bd67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Apple | 作成日時:2022年7月31日 21時