episode 198 The future ahead ページ48
〜♪
着信を知らせるバイブレーションで目が覚めた。
時刻は朝の6時半、隣で眠るユンギを起こさないように寝室を後にして寝ぼけながら電話に出る。
カスミ「はい、、、もしもし？」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「もしもしヌナ？おはよう、朝早くにごめんね、、、」
ジョングクも寝起きなのかな、普段よりも擦れて低い声、
カスミ「ジョングク？おはよう、、、こんな早くにどうしたの？」
あくびまじりに応えるとクスクス笑うジョングク、
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「あくびしてるの可愛い。笑 ヌナ、本当に歌うの辞めちゃうの？俺との約束忘れてないよね、、、？ずっとその事考えちゃって眠れなかったんだ、、、」
そうだよね、、、絶対って約束した後にこの話だったから気にしてくれたんだね。
カスミ「ごめんね、大丈夫だよジョングク＾＾ 突然でびっくりさせて申し訳ないって思ってる。辞めるのは入院中にずっと考えてたんだ。、、、最後のアーティストとしての活動がBTSと一緒にできるなんて光栄すぎて今から楽しみだよ、」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「辞めてどうするの？、、、もしかしてユンギヒョンと結婚するの？」
少し寂しそうに聞こえるジョングクの声は、誰かとの別れを惜しむ子供みたい、
カスミ「それはまだ違うよー。笑 実はまた美容師の仕事に戻ろうと思ってるの＾＾ それでゆくゆくは自分のサロンを開きたいなって、」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「そうなの！？それならまた俺たちの専属ヘアメイクさんに復帰してくれる！？絶対そうして欲しい！！」
急にテンションを高くしたジョングクのスマホ越しの声に眠気が一気に飛んだ。笑
カスミ「そう思ってくれるのはすごく嬉しいけど、そんな簡単には戻れないよ。今私たちのために頑張ってくれてるヘアメイクの立場だったらそんなの嫌だと思うから、、、それに今はファンのためにも良い曲作る！＾＾」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「ヌナは大人だなぁ、、、そんなヌナが本当に好きだよ。必ず良いもの作れるよ、俺たちなら！でも今はゆっくりしてね？呼んでくれたらいつでも行くから！美味しいもの持って。笑」
カスミ「ありがとうねジョングク＾＾」
電話を切ると、ベランダを開ける。
綺麗な朝陽が見えるお気に入りの場所。
ほんの少し冷たい風が長い髪を撫でて心地良い。
手すりに肘をつくと、ふと色んな人の顔が頭の中を回る、
圧倒的に辛い事が多いけど沢山の人達に支えられて、今の私がある。
そうだ、、、
この機会に一度日本に帰ろう＿＿＿＿、
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作者名：Apple | 作成日時：2022年4月22日 0時
