独 ページ29
Aは俺が守らなきゃ……とずっと手を握ってたのにあっさりその手をAは離した
弱気だったくせにいきなり思い出したように強い顔で
｢行ってくる独歩……｣
｢まってA……｣
そんな小さい声は届いてるはずもなく俺は1人部屋の外に残された
あれ？なんか俺だけ取り残されてる？
……どうしてこうなったんだ？
俺の期待しすぎだったのか？
中から聞こえてくるAと入間さんの声と
考えれば考えるほど湧いて出てくる絶望感に昨日からの少しでも楽しかった時間が夢なんじゃないかと思えてきた
たしかに……誰も俺のことを好きとか言ってなくないか？
そもそもこんな、こんな恋愛脳腐りきったリーマンには似合わないだろ？
……俺の勘違い？
だんだん立ってられなくなってしゃがみこんで部屋から意識を背けたくなって顔を手で覆った
中から聞こえる喋り声がどんどん俺に孤独を味わせた
｢……観音坂さん｣
｢……な、んですか｣
しばらくしたら上から入間さんの声が聞こえて見上げると少し笑った顔が俺を見下ろしてた
｢Aに手を出すとは……容赦はしねぇぞ｣
その瞬間殺意に満ちた顔になった入間さんの顔と中から聞こえる加害者の悲鳴に俺を構成する全部の毛穴が逆だった
……どういうことだよ
｢銃兎さん、あの男殺しはしてないですけど……え、何してるんです？｣
Aが部屋の中から出てきたら入間さんの顔は元に戻った
……いま銃兎さんって呼んだか？
ついさっきまで入間さんって呼んでたのに……
｢ああ、観音坂さんがうずくまってたからどこか悪いのかと思ってな……｣
｢へぇ……｣
入間さんと俺の顔を何回か往復して見て、座り込んでる俺のそばに寄ってきた
｢あれ、よく見たら銃兎さん……老けました？シワよってますよ｣
……なに、なになになにしてんの？
2人とも今日あったばっかじゃねぇのかよ
Aが俺に近づく度に寄る入間さんの眉間のシワを人差し指でつついた
｢クソ生意気な、しょっぴくぞ｣
｢痛い！｣
その指を片手でつかんで曲がらない方向に曲げる入間さんとAはまるで兄妹……みたいな、
｢とりあえず独歩もこんな感じだから外の空気吸いに行きますね｣
｢……気をつけろよ、まあ後は俺に任せとけ｣
そんな姿に呆然としてるとAは俺の腕を掴んで引っ張っていった
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失格人間。(プロフ) - おおわああああああぁぁぁ最高ですです!!更新頑張って下さい!!!!!! (2019年4月4日 12時) (
レス) id: bb922c1436 (このIDを非表示/違反報告)
ままま(プロフ) - むぎさん» コメントありがとうございます、わああ嬉しいです！！ない脳みそを絞りに絞ってネタ考えます、、今後も何卒あよろしくお願いします (2018年12月3日 12時) (レス) id: 16f3e8df7f (このIDを非表示/違反報告)
むぎ(プロフ) - あの…続編……早く読みたいです…めちゃくちゃ面白かったです！！！まじ独歩最高です！ (2018年12月2日 23時) (レス) id: 3e1d248cd9 (このIDを非表示/違反報告)
ミレナ(プロフ) - まままさん» いえそんな！！楽しませてもらってます！！頑張って下さい！！ (2018年8月27日 19時) (レス) id: 8824a387c8 (このIDを非表示/違反報告)
ままま(プロフ) - ミレナさん» コメントありがとうございます、私の語彙力が酷いもので申し訳ないです、楽しんでいただけたなら幸いです、今後も何卒よろしくお願いします (2018年8月27日 19時) (レス) id: 16f3e8df7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままま | 作者ホームページ：󾮗
作成日時：2018年6月30日 12時
