色は思案の外 - 2 - (ページ36)

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和也くんと付き合ってもう2週間が経つ。

付き合ってからしばらく和也くんは休みがなくて会えない日の方が多かったけど、明日はお互いに休みだから和也くんの家にお泊まりすることになっていた。

和也くんの家には1回だけ遊びに来たことがある。

その時は丈くんも一緒にいたし、付き合う前だったから何も感じなかったけど、今日は何だか妙に緊張している。

［少し遅くなりそうやから先に家行っといて！］

［うん、分かった。気をつけて帰ってね］

和也くんからいつでも来ていいでって事前に合鍵は受け取ってたけど、一人で行ったことはなくて。

遅くなるなら料理でも作って待ってようかなと思って、近くのスーパーで買い出ししてから行くことにした。

「…おじゃまします」

誰もいない和也くんの家に入ると、いつも和也くんからする甘い香りが鼻を掠めた。

この匂い、落ち着くんだよね。

何とも言えない、ホワイトムスクのような、ウッドのような、ほんのりスパイシーな甘い香り。

この香りを肺いっぱいに吸い込んで吐いてを何回か繰り返して、落ち着いたところでキッチンに向かった。

和也くんの方が料理は断然上手だけど、私も何かしたい、そう思って、張り切って料理を始めた。

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