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「………………」
「………………」
「…………なんで、……お前も、………ここまで来とんねん！！！」
「ちょっと！近所迷惑！」
マンションに着いて、大橋さんはそのまま帰るって言ってたけど、お金返したいし、ちょっとお茶でもと思って、部屋まで連れてきたら、誠也は険しい顔しながら大橋さんに詰め寄った。
「お前もなんで大橋連れてきとんねん！！！」
「送ってもらったし、お金返したいし」
「そんなん俺が会った時返すからいいやんか」
「私が返すお金だから誠也には関係ないでしょ」
そう言ったことで誠也が一瞬悲しそうな顔になったのを私は見逃さなかった。
「…大橋、帰ろか、」
丈くんがそう言うから、私は止めた。
丈くんと大橋さんはソファに座って、私は床に座って、誠也はダイニングチェアに座って、…何このカオスな状況。
てゆうか、丈くんはなんでいるんだろう。
「…とりあえず末澤、Aちゃんに謝らな」
「……その前に、Aに聞きたいことある」
誠也の方に体を向けると、めちゃくちゃ真剣で、でも不貞腐れてるような顔をしていた。
「Aが言う大西って、誰なん？」
「……え？…あ〜……」
そういうことね、…私は大橋さんのことを話してたけど、誠也にとっては違う人だと思ってたみたいで、…それは、名前を間違えてた私が悪いけど。
大橋さんの方をチラッと見ると、何の事だか分かったみたいで、私を見てニヤニヤしていた。
「…大橋さんの名前、間違えたの」
「……は？」
「だから俺の名前間違えられてん、さっきも大西さんって言われて、……いや待って、俺不憫すぎん？」
丈くんと私で大爆笑して、それを見た大橋さんは笑うなよ〜って笑ってて、誠也だけが苦い顔をしていた。
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作者名：まぷ | 作成日時：2023年1月10日 18時
