No.41 ページ42
それから、藤ヶ谷先生と曲作りを10分間だけど毎日放課後にやった
ギターVer.とベースVer.とドラムVer.とキーボードVer.
どの楽譜も気を抜くこと無くやって今までの中で最高傑作
藤ヶ谷先生はどーせ軽い気持ちでやってたに違いない
最初はそう思ってた
でもやっていくにつれて軽い気持ちでやってたんじゃないんだなって思えたんだ。
そして月日は経ち、明日からは夏休み
JKとしての夏休みは最後になるから楽しみたい
もちろん、受験生なんだから勉強もちゃんとやる予定
終業式の校長先生の長いお話は耳から耳へと流し
裕太とずっと話してた
「麻衣、また１週間後ね。ちゃんと楽譜合宿までには読んでてよ」
麻「もちろん、やらせていただきます！じゃ、バイバーイ♪」
北「おい！ちょっと待てーぃ！俺には!?お別れの言葉無いの？」
麻「あ、背がちっちゃくていた事すら分からなかったわ(笑)」
北「ちょっと地面にめり込んでるだけですー」
麻「自分でフォローは虚しいだけだよ？」
北「すん」
「ふふ、宏くんもまたね？」
そう言った瞬間パァーって顔が明るく、目をキラキラさせた宏くん
単純すぎ(笑)
北「またな、A！麻衣には言ってあーげない！」
麻「な！」
また口喧嘩してるあの２人
時々、麻衣と宏くん付き合ってもいいのにと思ってしまう時がある
そんな事言ったら怒られちゃうけど
麻「裕太くんとお幸せに♡」
教室を出ようとしたら大きな声でそんな事言っからみんなが私に注目する
でも藤ヶ谷先生の周りに集まってる女子達は例外
「も、もう！やめてよ/////」
しまいにはヒューヒューと茶化す声も飛び交ってくる
玉「A帰ろ。って顔赤いよ？りんごみたーい(笑)」
裕太もそんな事言うの
さっさと帰ろって思った時、不意に藤ヶ谷先生と目が合った
この光景、前と同じだ。
前は目を逸らしたけど今は目を逸らそうとは思わない
藤「ば・い・ば・い」
口パクでそう言ってからニコッと笑った
それだけでまた、ドキドキしちゃう
私も藤ヶ谷先生と同じように口パクで“ばいばい"
そう言って学校を後にした
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作者名：マーガレット | 作成日時：2015年12月24日 19時
