ワケありPRINCESS (ページ10)

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庶民との差を感じながら校門の前に立っているのも変だから藤ヶ谷さんと学校の中へ入っていく

この学校では執事さんも同行みたいで学校でもずっと常に隣にいるらしい

ずっと一緒だなんてお嬢様には1人になる時間もないのか？

校内へ入ると外観もお城って感じだったけど内観もお城そのもので。昔家族旅行で行ったシンデレラ城みたい

私も一応女の子だからこういうメルヘンチックな感じな建物を見るとついテンション上がっちゃう

その上がりようが面白かったのか藤ヶ谷さんは小さく笑い、急に真面目な顔ではしゃぐなと注意されてしまった

麗華さんはそんな事しないんだろうな。こういうのに慣れてるから

教室に入ると机と椅子と黒板は普通にあるのだけど他の家具も沢山あって教室じゃなくてひとり部屋みたいな感じ

机と椅子も普通じゃなくてロココ調で椅子に座ってみるとめっちゃフッカフカでまたはしゃいでしまった

教室内には女の子もいれば男の子もいる。しかもみんな美男美女

おしとやかで華やかでみんなキラキラしてる。前の高校と大違い

ここではみんなが私の事を麗華さんと思っているから出来るだけ大人しく足も閉じて背筋を伸ばして先生がくるのを待ってる

すると大きな足音が聞こえたと思えば私の体を誰かが包んできた

驚いて振り返ってみると愛嬌のある可愛い笑顔の女の子が抱き着いていた

「おはよぉーー、麗華ちゃん！」

うわっ、めっちゃ元気なんですけど。でもこういうの庶民的で親近感が湧いてなんだか嬉しい

でもこの人誰？

藤ヶ谷さんの方を見て心の中で誰？と囁いてみると顔が近づいてきて耳元で

藤「九条華恋(くじょうかれん)様です」

そう言った

ただ教えてくれただけなのに耳元でそう言われたらドキドキしてしまう

心臓のドキドキを落ち着かせ華恋さんの方を再びみた

「おはよう。華恋ちゃん」

華「え、急にどうしたの!?前は華恋様って言ってたのに急に華恋ちゃんだなんて！それに敬語じゃない」

「え、えっと…」

藤「麗華様は華恋様と仲良くなるためにまずは呼び方を変えてみたのだと思います。そして敬語だと距離を感じてしまうのでタメ語で話されたのだと思います。ですよね？麗華様」

「う、うん！そうなの。だからよろしくね、華恋ちゃん」

華「そうだったんだ！こちらこそよろしくね！」

意外と大変だ