ワケありPRINCESS (ページ6)

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「あ、あの」

『ごめんね、待たせちゃって。行こっか』

私の手を掴んで何処かへ連れていこうとするイケメンさん

会った時から敬語で話していたから急に呼び捨てだしタメ語だしなんか距離が縮まったみたいで嬉しくて胸がキュンってなるというのはこういう事なんだと思った

北山くんとはちょっと違うドキドキ感

イケメンさんのついていこうとしたら後ろから腕を掴まれて振り返ると北山くんが真っ直ぐと私の目を見ていた

「な、なに？」

北「またね…………A」

「う、うん！ま…たね//////」

やっぱり北山くんです。帰り際に急に呼び捨てにするんだもん、かっこよすぎるよ。もう心臓バクバクしてる

北山くんはイケメンさんに小さくお辞儀して爽やかに帰っていった

それに対してイケメンさんは怒りのオーラ全開でただ私の腕を掴み大きなお城へと連れ去っていく

お互い無言のまま広い部屋に行きやっとこっちを向いてくれたイケメンさん

『A様は仮にもお嬢様です。そのお方があのような場所や人と接する事はいけません。今後気を付けて下さい』

「……はい」

『夕食の用意が出来ましたらお呼びしますのでゆっくりしていてください』

「あ、それなら今時間ある？聞きたい事あるんだけど」

『まぁ、少しなら』

「それなら良かった。じゃ、話しましょ」

今度は私がイケメンさんの手を引き近くにあったソファーへと移動した

ソファーに座るとこの世のものかというぐらいフカフカで私の家にあるソファーと全然違う

イケメンさんと向き合って座ると目が異常に合って目の前にある紅茶を１口飲んだ

「あ、お話の前にイケメンさんの名前ってなんていうの？」

『イケメンさん？』

「いや、名前知らなかったしイケメンだから私の中でのあなたはイケメンさんでして」

『すみません、申し遅れました藤ヶ谷太輔といいます』