第3話：一斉魔力検査 ページ5
車から降りると、目の前に先生が立っていたので、挨拶してから中に入る。高い塀で囲まれた敷地内には、立派な建物が建っていて、中には私と同じくらいの年頃の子供がたくさんいた。
ここは神子幼稚園。戸籍に
「あっ、オリヴィアだ！ おはよー！」
「おはよ、アイリス。いよいよ今日だね……。」
靴を脱いで靴箱に入れているとき、ドタドタと足音を響かせながらアイリスがかけてくる。そんな彼女に笑いかけてから、一緒に教室に入り、時間が来るのを待つ。
今日行われる試験、それは一斉魔力検査と言って、６歳になった子供達全員が必ず受けなければならないものである。
内容は魔力を使っていろいろやって見せたり、質問に答えたり、器具による検査をしたりと色々あるが、その結果によって私たち魔力保持者は魔力の量を測られ、そして「階級」に分けられる。
階級によって魔力保持者はさらに細かく分けられていくのだが、魔力が少なければ私たちは
「よっ、オリヴィア、アイリス！ ギリギリ間に合ったぜ。」
緊張で落ち着かない体を抑え込むため、地面に座り込んで両足を腕で抱え込む様に座っていると、とんっと後ろから肩を叩かれる。
「遅いよ、ルーファス。あと、おはよ。」
よく聞き親しんだその声に安心して振り返ると、遅刻ギリギリで部屋に飛び込んできたルーファスと目があった。
彼は燃える様な紅色をした、ふわふわの猫っ毛に寝癖をつけたままの格好でやってきた。髪の色にも負けない紅色の瞳に焦りを浮かべる彼に笑いかけてから、隣に座るスペースを空ける。
彼は私と同じ住宅街に住む男の子で、家が近い彼と私、そしてアイリスはよく一緒に遊んでいる。
「それにしてもさ、まじで緊張するよな……」
彼は座って荒い息を整え終わったあと、不安の入り混じった顔で私ら２人を見やる。当然のように同じことを考えていたので、時間までお互いを励まし合う。
「さて、今から一斉魔力検査を始めます！
呼ばれた子から隣の部屋に来てね！」
がらりと教室の扉をあけて先生がやってきて、検査の始まりを告げる。いつもはがやがやしてうるさい教室も、今日ばかりは静かだった。
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えるふぃ(プロフ) - ゆいな♪さん» ゆいな♪さん、ストーリーをお褒め頂きありがとうございます(*´ω｀*) 描写頑張った甲斐があります！これからもっともっと引き込んで行けるように頑張りますね！応援ありがとうございます！ (2019年8月24日 23時) (
レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな♪(プロフ) - あわわ、す、すごいです！ストーリも分かりやすいので、凄い引き込まれます！更新頑張ってください！ (2019年8月16日 13時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - ぽむぽむぽあろさん» ぽむぽむぽあろさん、ありがとうございます！そんな風に褒めてくださって嬉しいです！読み手に情景が伝わるように書くのが目標だったので(*´ω｀*) 夏休みに入ったら更新速度上げられるように頑張ります！応援ありがとうございます！ (2019年7月30日 22時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむぽあろ(プロフ) - 設定がしっかりしてるので、お話の内容がアニメーションになって頭の中に浮かびます。とても面白くて好きです。もっと伸びてておかしくないと思うので更新頑張ってください！ (2019年7月30日 12時) (レス) id: b97deb3170 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - ちょこころねさん» ちょこころねさん、はじめまして！世界観とキャラの設定は一番力を入れたところなので、そこを褒められるとめっちゃ嬉しいです！文章長いのに一気読み、おつかれさまです！ちょこちょこ更新するのでよろしくお願いします！ (2019年1月18日 10時) (レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるふぃ | 作成日時：2018年9月23日 21時
