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振「おい、全員振りがバラバラだぞ。」

全「すいません。」

そんな返事をするものの、みんな上の空で振りは一向に揃わなかった。

振「お前ら、一回座れ。」

叱られるのか、こんな年にもなって。集中しろなんて。

振「いいか、有岡が心配なのは分かる。俺だって心配している。だけど今いちばんつらいのは
  有岡だろ。それなのにここで今お前らが怒られて、しょげた顔を有岡に見せてどうする?
  つらい有岡に、無理矢理笑ってもらうのか、そんなんでいいのか?あいつはお前らのことが、
  大好きだ。だからお前らには笑っていてほしいんだよ。大好きなやつの笑顔は、なによりも
  効くからな。分かったら、さっさと元気になって振りそろえて病院行け。」

これは、ただの叱りなんかじゃない。愛ある励ましだと俺は思った。俺はハッとさせられた。

だけどそれは俺だけじゃない、だってみんなバカみたいに泣いてたから。

俺らはその後顔がぐしゃぐしゃなわけが、汗なのか涙なのか分からなくなるくらい踊った。

そして笑顔で有岡君の元へ向かった。

いい報告が来ると願ってー。

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作者名:アリス | 作成日時:2018年8月13日 12時

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