正反対なはずでした。〔JW赤×JW緑〕 (ページ11)

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神side

神「だっ、大毅くん、」

重「んふ、かぁいい、」

満足そうな顔をして、俺から手を離した

重「もうこんな時間やし、途中まで一緒に帰ろうや、」

神「お、おん。」

体育倉庫を出て、時計を見ると5時ちょっと過ぎ

神「うわっ、綺麗や、」

外に出ると夕日が綺麗にこの辺一帯を染めていた

重「部活、良かったん？」

神「おん。珍しく今日は無かってん。」

重「お〜、危なかったな笑」

こんな他愛もない話をしながら一緒に帰る

神「そう言えば、重岡くん家ってここら辺なん？」

重「ん？全然ちゃう所やで、もうちょい遠い」

神「え、良かったん？こっちから行った方が早いんとちゃう？」

重「ええねんええねん、神山くんと居りたいだけやし、」

はにかんでこんな台詞ポロッと言えちゃう重岡くんは、ホンマにこないだまでの重岡くんと別人みたい。

あれ、じゃあ...

神「重岡くんはさ、こんなに明るいのになんで今まで目立とうとせぇへんかったの？」

どうせ訳分からん事言うんやろ、って思っとった。

だけど一向に返事が返ってこない

神「...重岡くん？」

振り向くとその場でピタッと立ち止まっている重岡くん

聞いちゃまずかった、かな

神「ごめんっ、今の忘れて、？」

今の言葉を取り消しにしてまた歩きだそうとした俺の制服の裾をきゅっ、と掴んだ重岡くん

重「神山くん、俺、神山くんに聞いて欲しい」

神「...え？」

重「その...俺の過去っていうんかな、

いつか話そうと思ってたから丁度いいや。」

重岡くんの真っ直ぐな目。

これはおふざけとか一切ない真剣なお話みたい。

神「うん、分かった。」

通りすがりの公園のベンチに2人で座った