ミニ栽培キット〜短編集〜【畑】

noisy〜たなっち〜【リク】 ページ11

(たなっち) 俺と付き合って下さい！




棚沢がこうやって私に告白してくるのは何回目だろうか。

もう数えきれない。

そんなに私のことを好きなようには見えない。

だってあんまり喋ったことないし。

棚沢のことが嫌いな訳じゃないけどさ。

クラスも部活も何もかも違う私の

どこが好きなのかな。





(A) ごめんなさい。

(たなっち) ……

あれ？いつもならすぐ帰るのに。


(A) た、棚沢？

(たなっち) 俺、本気でAのこと好き。

(A) は？

(たなっち) また来週、言いに来るから。考えといて。

(A) えぇ……？

(たなっち) じゃ。



そんなこと言われたら

ちょっと意識しちゃうじゃんか。





教室に誰か入ってきた。

(ナオ) A！こんなとこにいたんか！帰るよ！

そうだった。今日はナオと帰る約束してたんだった。

(A) うん。帰ろ。

(ナオ) あ、また棚沢に告られたの？

(A) まぁ。でもね、なんか今回は違うかった。

(ナオ) え、なになに??

(A) なんかね、「俺、本気でAのこと好き。」って言われた。

(ナオ) やっばぁ！

(A) でね、「また来週、言いに来るから。」とか言われてさ。

(ナオ) え!!!!もうそれはOKするしかないよ！絶対！

(A) そうだよねぇ。

(ナオ) てかさ、好きなの？棚沢のこと。

(A) うーん、て感じ。

(ナオ) 難しいねぇ。まぁ、嫌いじゃないんなら一回してみたら？

(A) うん。そうする。

(ナオ) 頑張れ。









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