【BL】僕と契約したSランクの守護神が、性格がドSの疫病神だった件。【オリジナル】

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｢ほ、本当…!?｣


｢おう。本当だ。

勿論、行き先も、滞在日数も、

全部主の好きにして良いぜ。

俺は、何処でもついて行くからよ｣


｢ヴァル…!!ありがとう!!｣


｢別に…大したことじゃねぇよ。

……少しも…返せてねぇ…｣


ヴァルは、目を伏せた。


｢返す…?何を?｣


｢ん?…いや、わりぃ。こっちの話。

んじゃ、朝飯食って早速行くか。旅に｣


いつも通りの笑顔で。

…悲しんでるように見えたんだけどな……。


｢う、うん…!!｣


と…取り敢えず、旅…楽しみだな……!!


────

────


｢昨日の夜…たらふく食ってたのに、

……またパン食べんのか?｣


何故かげっそりした顔で、

ヴァルは僕のお皿を見る。


｢だって…このパンすごく美味しいから…!!

昨日無かったクロワッサンとかあってね、

それから…｣


｢わ、分かった分かった…!!

気が済むまでパン食べろ｣


｢?…うん。食べる…!!｣


そう告げてパンを食す。


うん、美味しい…。

世の中にはこんな美味しいものがあるんだ…。


｢パン食べて幸せそうな顔する奴、初めて見た…｣


｢ん…?｣


｢…ははっ、何でもねぇよ｣


そう笑って、

ヴァルはフォークとナイフでパンケーキを切り分ける。


｢あ、パンケーキもあったんだ…。

全然気づかなかった…｣


｢要るか?｣


｢え…?｣


｢ほれ、やるよ｣


そう言って、フォークに切り分けた1切れを刺し、僕に差し出す。


｢ほら、あーって。口開けろ｣


｢あ……あー…｣


催促されるので、口を開く。

その後、

ふわふわしたパンケーキの欠片が入ってくる。

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