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ご飯を食べきって、片付けて。それで、何をしようか。することがなくなると考えてしまうのは自己嫌悪。大広間はたった6振りと1人にはあまりにも広い。それが身にしみこんで、辛くなって、部屋に戻ろうと背を向ける。責めるような視線が突き刺さる。何も知らない、まっさらな誰かが欲しい。その誰かに洗いざらいぶちまけて、「大変でしたね」となでてほしい。きっと、ついてきてくれた彼らは、私の不甲斐なさに失望し、ついてきたことを後悔しているだろうから。何も知らない、誰かがここにいてくれたら。きっとそれだけで、状況は好転する。私はこの地獄から救われて、きっと何もかも元通りになる。
板張りの廊下は日光で少しだけ暖かく、そのぬくさすら恨めしい。先程の思考を封じ込め、部屋のふすまに手をかけて、そこではたと思いつく。
鍛刀をすれば、救われる。
そう気がついて、ふすまから手を離す。鍛刀部屋は確か、そう遠くはなかったはずだ。走るようにして部屋に向かい、勢い良く襖を開ける。鍛刀妖精の驚いた顔も気に留めず、資材を無理くりに押し付けた。
資源はすべて50。短刀が出るレシピだ。時間もろくに見ず、手伝い札を放り込む。即座に完成した刀を握り、霊力を流し込む。胸の一部に剥がれるような痛みが走り、視界を桜が覆い尽くす。早く、早く、早く、早く、一刻でも早く、この地獄から私を救って。
「僕は小夜左文字。あなたは…誰かに復讐を望むのか…？ …ああ、でも」
いつもの顕現ゼリフとは違うその言葉。嫌な予感が汗となり、背中を伝う。やだ、やだ、やめて、お願い、まっさらでいて、おねがい、
「主には、聞くまでもなかったか。あの見習いに、復讐すればいいんだね」
その場に膝から崩れ落ちる。口が意思とは反対に動く。獣のような咆哮が、本丸内に響き渡った。
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匿名狐(プロフ) - 夕月 刹那さん» わ！良かった！そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2018年5月30日 15時) (
レス) id: 19251f6155 (このIDを非表示/違反報告)
夕月 刹那(プロフ) - これ、私の好みドストライクです！次の更新が待ちきれない、、、！ (2018年5月29日 19時) (レス) id: 87fbf3b4b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名狐 | 作成日時：2018年5月23日 22時
