いち ページ1
12/24日、午後７時。
私はとある友人宅の家に向かっていた。
その友人宅に着くと、ドアの前でチャイムを鳴らす。
行く前に買ってきた菓子や酒の入った袋を持ち直すと、ガチャリとドアが開いた。
em「こんばんは、Aさん。」
「こんばんわぁ、先月ぶり。」
唯一の女性の友達であるAさんは、そう言って私を家に入れた。
「お邪魔します」と言ってから、家の中へ入る。
「今日はね、豪華だよ。今日有給取って、たくさん料理作ったの。」
em「へぇ、楽しみです。私はこんなのしか買えなくて……。」
申し訳無さそうに袋を持ち上げるとAさんは「良いの良いの。手料理振る舞いたかっただけだし。」と言った。
今日は彼女と２人でクリスマスパーティー。
お互い一緒に過ごす相手がいないので、いない同士、お酒とか料理とか食べて楽しくお話する。
去年から始まった。
リビングに行くと丸いカーペットのローテーブルに、手のこんだ豪華な料理がテーブルいっぱいに置かれていた。
「袋、預かるね。手洗ってきて。あ、袋の中身、出しちゃって良き？」
em「どうぞ。好きなもの出してください。」
洗面所で手を洗い再びリビングに戻ると、彼女はスナック菓子の袋を逆さにし、皿にザーッと流していた。
その横にもすでに出したであろう菓子の乗った皿が、別の追加されたテーブルに置かれていた。
私が買ってきたお菓子全部。
「全部好きだったから、全部開けちゃったの。」
em「Aさんが好きそうなもの選んできました。好みに合って嬉しいです。」
小テーブルに置かれた菓子たちが、これまたいっぱいに置かれている。
どんだけ買ったんだ、俺。
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作者名：ぐりんてぃ | 作成日時：2021年12月24日 20時
