〜謎の病(2)〜 ページ46
カッ!
「ラクスドの東…ここで決まりね。早速、手配しましょ」
「薬室長。薬草を買いに行く町を決めるだけで地図に穴を開けんで下さい。練習したんですか?」
「雪原が綺麗でしょうね。さーあ、誰に行って貰おうか」
薬室長の部屋では、何やら地図上に突き刺さったものが見受けられる。
「俺が行こうか?」
『外出先から近いもんねー』
「!?」
ひょっこり部屋の窓の外に居たゼンと窓枠に腰掛けていたクレアに驚くガラク。
「いつの間に…いえ、いくらなんでも殿下におつかいは頼めません、ですが、殿下はどちらへ?」
「俺は砦に…」
ガチャ
「あれッ、ゼン!クレアさん!」
「よう」
『白雪とリュウだー』
「ああ、白雪君丁度よかった、リュウもおかえり。薬草の調達先決まったから、行ってきてちょうだい」
ガラクはおつかいメモを渡し、白雪もゼン達と同様、城の外に出掛けることとなった。
「すまないなー白雪。ちょっと急ぎの用事だから途中までしか送れないけど」
白雪を含めて五人、馬は四頭で雪原を歩いていく。
「いや、私こそすみません。同行したうえに乗せて頂いて」
「いえいえお安い御用です。馬車より早いからね」
白雪はミツヒデの馬に乗せてもらっていて、白雪はクレアの事を見ていた。
『どしたのー、白雪、あっ、寒い?』
「い、いえ違うんです!私はてっきりクレアさんの馬に乗ると思ってたんで」
『あー、そういう事か。乗せてあげたいんだけどね、この子気まぐれてるから。もし、白雪の事を振り落としたら怖いからねー』
「主人に似るんだな、馬も」
『どういう意味ミツヒデー』
「クレアさんは平気なんですか?」
『まぁ、最初は大変だったよー。全然乗せてくんなかったしー』
でも馬小屋で、もて余されたように居るこの子に出会ったときは少し運命感じたかな。と、片手で鬣を撫でるクレアに白雪は納得がいった。
「鬣まで真っ白で似てますねクレアさんに」
『ふふ、ありがとー』
嬉しそうに微笑んだクレアに白雪も同じく微笑んだ。
「この辺りまで来ると一面真っ白だなー」
「厄介な…」
「ははッ、眩しいからなあ、なんか羽織れよー木々もクレアも」
ミツヒデは木々達にそう話している間もゼンは、真剣に何かを考えてる様子なのを白雪は思わず、声をかける。
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紅羽(プロフ) - 侵入者(2)の最後の方のハルカ侯爵の台詞で「第二王子付き側近の」のあとの夢主の名前が変換されていませんでしたよ!とっても面白いです!これからも応援しています!! (2018年8月2日 13時) (レス) id: de0e7143c3 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 図書館戦争の続きが気になります (2017年8月28日 12時) (レス) id: 4d7851a43c (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - ゆりなさん、コメントありがとうございます!いまは、少し更新をお休みしてますが、これからも応援宜しくお願いします! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりな(プロフ) - 何回読んでも飽きずに楽しませてもらいました!!途中にある絵も最高でした!オビかっこいい。。。クレアさんの書く作品大好きです。これからも応援してます! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 46ce333a3a (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - かぷさん» 応援ありがとうございます!読みやすいと言っていただけて光栄です!私の小説から原作を好きになって頂けたんですか!感謝感激です!これからもコメント頂けると嬉しいです! (2016年2月12日 1時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クレア | 作成日時:2014年10月7日 0時