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   〜宮廷薬剤師(4)〜 ページ41

それだけ言うとリュウは、自分の部屋へと入っていった。その行動にやはり白雪は疑問を覚えた。

「破片で切ったりしてませんか?」

「はは、大丈夫ですよ。ハァ参った…あの少年の薬じゃ、怖くて飲めないよな…」

リュウの言う通り白湯を出すと、今度はひょいとグラスを持ち上げ口にした。

「…以前、合わなかった事が?」

「え?ああいえ、そうではないんですが子供とは思えない知能と表情で…得体が知れないでしょう彼は。薬剤師とは言っても、関心があるのは植物の毒のみでいつも実験台を捜しているとも聞きますからね…」

出来れば関わりたくないと言う役人に、それまで黙って聞いていた白雪も静かに言葉を出す。

「……植物が外敵から身を守る為に作る要素が」

「はい?」

「人体には薬となる事が多いとご存知ですか」

「えっ…い、いやあの、ですが犠牲者も出たとか出ないとか…」

役人も負けておらず、テーブルをダンッと叩いて反論する。

「そんないい加減な判断でしていい話じゃない!撤回して頂けますか」

「はッ、軽率でありました」

「…ちょっと失礼します」

すくっと立ち上がった白雪に、若干のビビりを見せる役人を他所にリュウが籠ってしまった部屋へと入る白雪。

カララ…

「リュウ…?」

「……そんなに必死になる事じゃないよ」

床で図式を書きながら、隣から聞こえていた白雪の言葉に、そう言ったリュウ。

「ー馬鹿な事言わないで下さい」

ハッキリとそう言えば、室長を呼んでくると言って部屋を出た白雪。

パタンと閉じられた扉の音を聞いてリュウは思わず声を口に出す。

「…ば……………ばか…?」

「初めて言われたのか?」

『白雪はストレートだから、ビックリしたんでしょー』

「うん……え…王子と、えっとクレアさん!?」

「ここは(白雪の友人)でよろしく!」

リュウの部屋からひょこっと顔を出したのは、ゼンとクレアの二人で、思いがけない来訪者にリュウは驚きを隠せないでいた。

『ちょっと、三人で散歩しよっかー』

「あー、庭にでも行こうか」





.

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設定タグ:赤髪の白雪姫 , オビ , 従者   
作品ジャンル:ファンタジー
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紅羽(プロフ) - 侵入者(2)の最後の方のハルカ侯爵の台詞で「第二王子付き側近の」のあとの夢主の名前が変換されていませんでしたよ!とっても面白いです!これからも応援しています!! (2018年8月2日 13時) (レス) id: de0e7143c3 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 図書館戦争の続きが気になります (2017年8月28日 12時) (レス) id: 4d7851a43c (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - ゆりなさん、コメントありがとうございます!いまは、少し更新をお休みしてますが、これからも応援宜しくお願いします! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりな(プロフ) - 何回読んでも飽きずに楽しませてもらいました!!途中にある絵も最高でした!オビかっこいい。。。クレアさんの書く作品大好きです。これからも応援してます! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 46ce333a3a (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - かぷさん» 応援ありがとうございます!読みやすいと言っていただけて光栄です!私の小説から原作を好きになって頂けたんですか!感謝感激です!これからもコメント頂けると嬉しいです! (2016年2月12日 1時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クレア | 作成日時:2014年10月7日 0時

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