〜誘拐された赤髪(３)〜 ページ13
「城抜け出して同行する計画だったが、仕方ないな…港まで送ろう。」
さらりとそう言えば、港へと向かうため、城を出れば城下はとても賑わっていて、側近三人も城下の店を歩き見ながらゼンと白雪の後ろをついていく。
「白雪お前、もともと薬剤師だろ」
「うんでも、個人的に薬草調達して練習したくて」
「ふーん？それで山にか」
『一人で平気？一緒に行こうか？』
心配そうに言えば、お前も仕事あるだろとゼンに睨まれるクレア。
「日帰りなんで、すぐに帰ってきますクレアさん」
『そう？、…わかった』
少し不満そうだが白雪が言うのならと、大人しく言うことを聞くクレアに、偉いなと、頭を撫でるミツヒデに白雪は微笑んだ。
「おー、あの船だ」
港へと着くと沢山ある船の中から、白雪の乗る船を探しだす。
「ゼン、これ」
「んー？」
「薬屋のおじさんに貰ったんだ」
「…募集要項」
チラシのようなものをゼンに見せると、それを覗き見るクレア。
「目指すことに決めたんで、報告！…宮廷薬剤師。城門をくぐる理由がいつまでも客人じゃかっこつかないでしょう」
「なるほど」
『ほんと格好いいよ、白雪。応援するよ』
「はは、今日みたいに白雪と城内で出くわすってのも面白いかもな！」
いきいきと話す白雪はとても輝いて見えた。そして、白雪が船に乗り込むとクレアは船に乗っている乗客達に目を向け嫌な予感が過る。
『……』
「どうしたクレア」
「ついていくとか、言うなよ？」
「どうかした？」
突如、雰囲気の変わったクレアに三人は何かを察する。
「……行ってこい」
「帰ってきたら、残りの執務するんだぞ？」
「気をつけなクレア」
『うん、分かってる』
短い会話をしてからクレアは、白雪の後へと急いで続いた。
「え、クレアさん、執務があるんじゃ…」
『んー、帰ってからするよ。ゼンにもちゃんと許可とったし。薬草摘みも手伝うからさ。危ないところにある薬草はあたしが変わりに取ってくるし』
便利だと思うけど？と楽しそうに笑うクレアを見て、何だかこちらまで楽しくなってしまった白雪は、そんな高いところには行かないですよ。と笑ってからゼン達に向かって手を振った。
「(頼むぞ、クレア…)」
ゼンの視線にクレアは、小さく頷くと白雪に気付かれぬよう、大きく手を振ってから、船内へと入っていった。
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紅羽(プロフ) - 侵入者(2)の最後の方のハルカ侯爵の台詞で「第二王子付き側近の」のあとの夢主の名前が変換されていませんでしたよ！とっても面白いです！これからも応援しています！！ (2018年8月2日 13時) (
レス) id: de0e7143c3 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 図書館戦争の続きが気になります (2017年8月28日 12時) (レス) id: 4d7851a43c (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - ゆりなさん、コメントありがとうございます！いまは、少し更新をお休みしてますが、これからも応援宜しくお願いします！ (2016年4月2日 21時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりな(プロフ) - 何回読んでも飽きずに楽しませてもらいました！！途中にある絵も最高でした！オビかっこいい。。。クレアさんの書く作品大好きです。これからも応援してます！ (2016年4月2日 21時) (レス) id: 46ce333a3a (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - かぷさん» 応援ありがとうございます！読みやすいと言っていただけて光栄です！私の小説から原作を好きになって頂けたんですか！感謝感激です！これからもコメント頂けると嬉しいです！ (2016年2月12日 1時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クレア | 作成日時：2014年10月7日 0時
