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   〜城内試験(6)〜 ページ35

「気づいてたんだ』

「まぁね、でも少し暗かったし確信はなかったけど、さっき薬草園の明かりでやっとわかった、見間違いじゃないってね」



別に隠していた訳ではないし、言っても良かったのだがタイミングがなかったというのもあってか、オビにはクレアの髪の秘密を話していなかった。



『他言無用だからね』

「主たちは知ってるんでしょ?」

『まぁ、この城の人達は大体ね』

「じゃあ、城に出た時はどうしてるんだい?」



必然的に陽が落ちると変わるから、人が多いところに居るときは大抵はフード被ってる。と、すらすら話すクレアにオビは、ふーん。とだけ答えた。



『驚かないってことは、噂ぐらいは聞いたことあるんでしょ?陽が落ちると銀色の髪が、白髪に染まるっていう不思議な髪を持つ女がいるってことくらい』

「まぁね、俺も伊達にあーいう生き方してなかったからねーでも…」

『…でも?』

「こんなに綺麗だとは思わなかったよ」

『なっ何言ってんのオビ…』



変な奴とは、思ってたけど本当に変な奴だとは思わなかった。と早口で言えばすたすたと先に歩いていく。



「あれ、もしかして照れてるクレア嬢?」

『照れてないってば、ほ、ほら、朝日のせい』

「ふーん、まっそういう事にしててあげるよ」

ほんの薄明かりでしか、朝日は昇っていなかったが確かに頬が赤かったクレアにオビは浅く笑ったのだった。





『それじゃ、あたしは報告があるから』

「はいよ」

『分かってると思うけど、あたしが居ない時は絶対に抜け出さない事!』

「はいはい、分かってますよークレア嬢」

『あと、少し眠りなさいよ』

「優しいねぇ、クレア嬢は」



オビの部屋へまでやって来たクレアは、さっさとオビに部屋へ入ることを急かす。



『変なこと言ってないで、さっさと入る!』

「おー怖っ、じゃあ、また会いに来てくれるんでしょ?」

『仕事だからね、嫌でも行かないとね』



ゼンに拳骨食らうのは、避けたいしねと言うクレアの表情は、別段嫌がってるようには見えなかった。

じゃあね。と後ろを向いたクレアにオビも部屋へと入ろうとすれば



『あ!オビ』

「ん?」



声をかけられたオビは扉から顔だけを出す状態で返事をする。



『今度は城内じゃなくて、ちゃんとしたデートしよっか』

「はは、参ったよクレア嬢には」

『何が?で、行くの、行かないの?』

「何処にでも御供しますよ、クレア嬢」



その答えを聞いて満足したのか、クレアは部屋を後にした。






.

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設定タグ:赤髪の白雪姫 , オビ , 従者   
作品ジャンル:ファンタジー
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紅羽(プロフ) - 侵入者(2)の最後の方のハルカ侯爵の台詞で「第二王子付き側近の」のあとの夢主の名前が変換されていませんでしたよ!とっても面白いです!これからも応援しています!! (2018年8月2日 13時) (レス) id: de0e7143c3 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 図書館戦争の続きが気になります (2017年8月28日 12時) (レス) id: 4d7851a43c (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - ゆりなさん、コメントありがとうございます!いまは、少し更新をお休みしてますが、これからも応援宜しくお願いします! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりな(プロフ) - 何回読んでも飽きずに楽しませてもらいました!!途中にある絵も最高でした!オビかっこいい。。。クレアさんの書く作品大好きです。これからも応援してます! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 46ce333a3a (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - かぷさん» 応援ありがとうございます!読みやすいと言っていただけて光栄です!私の小説から原作を好きになって頂けたんですか!感謝感激です!これからもコメント頂けると嬉しいです! (2016年2月12日 1時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クレア | 作成日時:2014年10月7日 0時

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