37 ページ38
.
「…これで、良かったんだよね。
2人とも幸せになれるよね?」
なぜ、こんな言葉が口から出たのか
自分自身が1番戸惑っていると
そんな私に太輔は微笑んで
f「なれるよ、幸せに。」
言い切ってくれた。
f「Aと過ごした2年…
いや、高校も入れたら4年くらいだね。
幸せだった。すごく。
Aはさ、
俺を苦しめてばっかだったって言ったけど、
違うよ。全然違う。
Aの隣に居れて、本当に幸せだった。
4年もAから、俺は幸せを貰ったんだよ?
後悔なんてしてない。」
「…っ、うん。
私も後悔してない。
幸せだった。太輔といれて。
全部全部、大好きだったよ。
…あのね?」
f「…ん?」
「… 割り箸。」
f「え?笑」
「 割り箸、お鍋の時にさ?
割るの下手な私を見て、、笑いながら
「こっちの綺麗な方を使いな?」って
自分のと交換してくれる所とか…
本当に大好きだったんだよ?」
f「…あははっ、そこ?笑
じゃ、俺はね、
俺の身長に合わせてるはずの家のシャワーが
Aの後に入ると絶っ対
Aに合わせて低い位置に設定されてるの。
位置動かしたら直してって言ってるのに
頑固に直さなかったAが
…大好きだったよ?」
「…だって、高いんだもん。」
f「ふふっ、
ねぇ、A?」
両手を太輔に握られて顔を見れば
「ん?」
私たちが付き合ったあの日、
私を包んでくれた優しい顔をしていた。
.
324人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:れんり。 | 作成日時:2019年3月3日 14時