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f｢上着、脱いだら？｣
いつの間にか太輔は、ハンガーを持ちながら私の前に立っていて
｢ありがと｣
私が脱げば当たり前のように受け取って
ハンガーにかけてくれる。
f｢何見てたの？｣
ハンガーをなおして、私の横に座れば
さっきの私の視線が気になったらしく
頬ずえをつきながら私を覗き込む。
｢あー、写真見てたの。
一緒にロス行った時のやつ｣
f｢あー、俺もこの写真好き。
向かい合って笑ってる俺らすっげぇ、楽しいオーラでてるもんね 笑
これも、半年くらい前だよ…？こわっ
そーいやA、家族以外で一緒に海外旅行に行くの初めてだったんでしょ？｣
｢そー笑 だからね、こんなに笑顔なんだよ 笑
太輔と行けて嬉しかったなぁ｣
太輔の方を見て言えば
f｢こらA、可愛いこと言わないで｣
｢なんでよ笑｣
私の目を手で隠して、
照れるからなんて可愛いことを言っている。
f｢今日、泊まる？｣
覗き込むように隣に座って聞く彼に
｢ん｣
笑顔で頷けば
f｢やった｣
甘い口づけが私を侵食してきて、
視界が反転する。
太輔で埋め尽くされた視界には…
驚くほど甘美な香りがした。
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作者名：れんり。
| 作成日時：2019年3月3日 14時
