目を覚ますなら君とがいい。

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Ki side



あれから藤ヶ谷が目を覚ましたのは２日後。



この短い間で睡眠時間が伸びてる。




「おはよう。藤ヶ谷。」



F「おはよう。ってか、今日何曜日？」



「木曜日かな。」



F「俺、２日も寝てたんだ…。」


「大丈夫だよ。明日、収録入ってるけど行けそう？」



F「うん。たぶんいける。」


藤ヶ谷に負担をかけないようにしなきゃな。


一応マネに電話しなきゃ。


あっ、メンバーにも。


色々考えてたら



F「北山、ありがとね。」


と、言ってきてびっくりした。



F「メンバーにはもちろん、マネやドラマの共演者の方々やスタッフのみなさんにもたくさん心配と迷惑かけてるけど、一番は北山だから。」


「なにいってんだよ。」


F「今の俺は、いつ眠くなるかわかんない。支えてくれる北山がいなかったら仕事できない。それでも、今できる事はしたいんだ。せめて、あと少しのドラマだけでも撮り終わらせたいんだ。だから、北山には迷惑かけるけどそれでもしたいんだ。」


藤ヶ谷の目から涙がこぼれてきた。


病気が分かってから初めて藤ヶ谷の涙を見た。


俺はその涙を親指でぬぐった。



F「俺ってわがままだよね。北山を縛りつけてるのはわかってるんだよ。俺のせいで北山、ピンの仕事してないでしょ。」


ポロポロ溢れる涙を親指で拭いきれなかった。

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