検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:47,932 hit

6.お菓子をあげれば ページ7

片付けを終えて、教室に戻る。







「おいしょ、っと。」







私はグイッと伸びをして、扉を開けた。






カラリ







茜色に染まった教室に、少しだけ輝く金髪。







「グルッペン…くん?」







机に突っ伏しているのは、どうやら彼らしかった。







恐る恐る近付いて、トントン、と叩いてみる。







…起きない。






グルッペンくんの正面に回ってみると、小さな付箋がおでこに付いていた。







『疲れてるみたいで、しばらく起きません。起こすときにはお菓子を鼻の前にぶら下げると、飛び起きます。』









「トントンくんか…。」







いかにも、優等生!といった文字が小さく並んでいる。







お菓子をぶら下げると飛び起きる…って、トントンくんナチュラルにディスってるよね、グルッペンくんのこと。







少し笑って、無防備に眠っている彼の寝顔を見つめた。







んー…飛び起きる瞬間を見てみたい……なんて。







スコスコと寝ているグルッペンくんは、どんな顔して飛び起きるんだろ…とか考えちゃったりして。







お菓子あったかな…と制服のポケットを探った。







「あ、良いの見っけ…!!」







余った1つのマドレーヌ。






袋のまま取り出して、鼻の前でフルフル…と振ってみた。







gr「んあッ…!!」

「わッ…!!」







変な声を漏らして、ガバッと起き上がったグルッペンくん。







眠気眼で、辺りを見回している。







「おはよう。マドレーヌ、食べるー?」

gr「青木さん…か。」

「Aで良いよ。…ごめんね、まだ寝たかった?」

gr「いや…そろそろ起きなきゃ夜に眠れなくなるから、逆にありがとう。」







少し、ふにゃっと笑ってくれた彼に私も微笑む。







「いえいえ。」

7.茜色の帰り道→←5.チョコっとマドレーヌ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
371人がお気に入り
設定タグ:グルッペン , wrwrd , 学パロ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アリア(プロフ) - これ,,,,,,人にお菓子をあげた時の意味と絡んでて神やん (2022年10月23日 20時) (レス) id: 21f868d929 (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - ぷりんさん» ふふふ、かっこ良く書きました!笑笑 (2020年6月24日 6時) (レス) id: 138836bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - さいごぉ!カッコ良すぎます (2020年6月24日 5時) (レス) id: 26233b1df2 (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - おいちこさん» レス遅れてすみません…! 私もされてみたいなぁ、と笑 青春ですねぇ…。 完結までご愛読ありがとうございました!これからも頑張りますね! (2020年4月11日 14時) (レス) id: 138836bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
おいちこ - 最後の低いバリトンボイスで囁かれるのは、神!!えぇなぁ...青春やなぁ...んふふ笑笑 完結おめでとうございます!これからも頑張ってください!! (2020年4月11日 11時) (レス) id: 5a28085a2a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ネル | 作成日時:2020年4月1日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。