↑続き ページ30
彼の傷が治るまで。
診療所に勤めている身としては、なんだかほっとけなくて、傷が治るまでは泊まってどうぞ。と言ってしまった。
しかし、毎日のように増えていく傷。
一体何したらこうなるんだ、と思いながらも私は手当てを続ける。
そうして、同居(もどき)を続けているうちに、必然的に、ゾムさんとも仲良くなった。
いつからか、淡い恋心を持つ様になるまで。
でも彼は殆ど自分のことを語らなかった。
聞いてみても、笑って躱される。
貴方をもっと知りたい。なんて。
よく分かりもしない人なのに、そう思った私は馬鹿なのかもしれない。
そんな想いを胸に秘めて、彼と過ごすうちに季節は変わっていった。
雪は止み、桜も散り、緑の葉っぱがそよぐ季節。
「ゾムさん、紫陽花咲いてますよー。…雨も降ってますけど。」
zm「俺は雨好きやで？エリちゃんは嫌いなん？」
「全部覆い隠しちゃうじゃないですか。雨って。」
zm「俺はそこが好きやけどなぁ…。」
そう言った彼の横顔は、少し怖いなと思うほど狂気に満ちていた。
zm「エリちゃん、一緒に寝ようや！」
「えぇ…？良いですけど…。」
その夜、珍しくゾムさんが枕を持って部屋に入ってきた。
電気を消して、おやすみなさい。
しばらくして聞こえてくる彼の寝息。寝るの早。
私も目を閉じようとゾムさんに背中を向けた。
…少しして、彼が寝返りを打ったのがわかる。
そして、思い出した。…この人は寝相悪いことを。
痛恨のミス…！！
背後で、規則正しい寝息が聞こえる。
そして、首筋に何かが当たった。
「？…いッ…！」
直後に走る鋭い痛み。
どんな夢見てんだ、ゾムさんは。
仕方ないので、そのまま眠るけど。
明け方近く。
隣でゾムさんが起き上がったのが分かった。
「ゾムさん…？」
zm「どしたん？」
「何処行くんですか…？」
すると、彼は少し笑って髪を撫でる。
zm「遠いとこ。……今までありがとさん。」
寝起きの頭でも、彼が何をしようとしているのかがわかった。
「ゾムさ…。」
zm「ごめんなぁ…。」
起き上がろうとしたところで、意識が暗闇に落ちる。
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永蓮 - 待って待って！？僕誕生日3月10日、！主さんと誕生日ちっか！！！！ (11月30日 10時) (
レス) @page44 id: cb2fee5521 (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - カンナさん» 此方も閲覧頂きありがとうございます…！！！ htカップルを閉じ込めちゃうんですか…！？そりゃあ…甘々になりますよ！！！ してみた、続編でやってみます…悪戯系~書いてみたい… (2020年9月24日 15時) (レス) id: 138836bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ - あーいくらでも読んでられます…ひとらんらんさんのカップルを嵐の日に暗い不気味な部屋に閉じ込めたい…！トントンさんの遠回し告白は本当に好きすぎる！ふへへ…してみたとか見てみたいなぁ…嫌いって言ってみたとか悪戯系大好きなんですよね… (2020年9月24日 15時) (レス) id: 37b1abc4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - ゆりささん» 初コメありがとうございます！ 楽しく読んでくださり嬉しいです…！！ゆっくり見てってくださいね！ 誕生日一緒とは…笑（お誕生日おめでとうございました！！） (2020年6月25日 18時) (レス) id: 138836bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりさ - 初コメ失礼します！こういう系の作品あまり見ないので見ていて凄く楽しいです！！まだぜんあは見れていませんがゆっくり見ようと思います！あと、私も3/11誕生日でびっくりしましたw (2020年6月25日 17時) (レス) id: f84501a36d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネル
| 作成日時：2020年2月22日 22時
