無個性189 ページ15
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死柄木ら敵連合がワープゲートに呑み込まれるのを無心で見つめながら、私は宙を舞う。どんどんと空気の抵抗を受けながら、地面と私の距離が詰まってくる。衝撃に身構えていると、ぽすっと誰かの腕の中に私の体は収まった。
『あい、ざわ。なんで、記者会見は』
「快速もろもろ乗り継ぎ20分」
急いで飛んできてやったんだよ。と記者会見のときより少し皺の入ったスーツの相澤が面倒臭そうに呟いて、私を背中に担いだ。
「とりあえず警察行って事情聴取だ。長くなるだろうから着くまでの間寝とけ」
そういいながら夜の歓楽街を抜ける。
燦然と輝く街を眩しむように瞼を閉じた。
しかし、なかなか寝られない。さっきまではあんなに眠たかったのに。
突飛。非日常。夢のような先ほどまでの状況に、脳が追い付かないでいた。
『なあ、あいざわ』
「なんだ」
掠れた声で相澤に声を掛ける。
無言でいると気がおかしくなりそうで、眠ると怖い夢を見そうで不安だったから。
出来るだけいつもの私を装いながら、落ち着いて息を吐いた。
『私は、なんだと思う』
私の存在意義。
それ以外にもこれから先の未来が名前ペンで無造作に、真っ黒に塗り潰されていてなにも見えない。まるで私に先の道はないと言っているような。
相澤の肩にかけていた手がかたかたと震えた。夏なのに、寒いなあ。と取り繕うように呟いた。歓楽街は人口密度が多く、蒸し暑くて今にも倒れてしまいそうなのに。
相澤は先ほどの私の答えを考えるように空を仰いだ。真っ黒な空に浮かぶ、星に紛れた飛行機を目で追いながら。
「...お前は、俺の生徒だ」
少しの沈黙の後、相澤は冷たく言い放った。
予想と違う答え。無感情で機械的な答え。
ああそうか。とそれ以上は聞かないと言うように顔を背中に伏せた。
視界がぼやけて白黒に変わる。
眠気からか、または忘れかけていた保須事件の後遺症からか。わからなかったけれど、それに逆らうことなく目を瞑った。
それと同時に、お前は俺の大切なーー
ふと微睡みの中聞こえた相澤の声にはっと目を開く。辺りは先ほどのようにモノクロではなくいつもの明るく鮮やかな風景に戻っていた。
『相澤、なにか言った』
そう訊く私に、相澤はなにも答えなかった。気のせいだったかな。
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蒼華 - え、え、え、相澤先生落ち！？え、だったらめっちゃ嬉しいんやけど (2021年1月3日 14時) (
レス) id: bececbab31 (このIDを非表示/違反報告)
まっちょヒーロー(プロフ) - 薔薇さん» コメントありがとうごさいます！！これからも爆豪くんの奮闘をご覧下さい(^^)笑 (2020年9月11日 19時) (レス) id: 1f1a431b21 (このIDを非表示/違反報告)
まっちょヒーロー(プロフ) - デクくんしか勝たん??さん» 一時期学業が忙しく、占ツクから離れてしまったのですがそれも落ち着いたので再び続きを書くことに致しました>_<お待たせしてしまい申し訳ないです(_ _) (2020年9月11日 19時) (レス) id: 1f1a431b21 (このIDを非表示/違反報告)
まっちょヒーロー(プロフ) - くりりさん» 少しずつですがまた更新していくことに致しました！！どうか2人の行く末を見届けて頂けると嬉しいです！(^^) (2020年9月11日 19時) (レス) id: 1f1a431b21 (このIDを非表示/違反報告)
まっちょヒーロー(プロフ) - もこさん» はやくくっついちゃえ！って思っちゃいますよね！(笑)すぐにクラス中の噂になりそうです(笑) (2020年9月11日 19時) (レス) id: 1f1a431b21 (このIDを非表示/違反報告)
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