無個性119 ページ26
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たったったっ、と小走りに廊下を走り見えなくなった爆豪の背中を追う。
曲がり角を行くと、白い物体がぬうっと現れた。
『うおっ！？...って、なんだ相澤か』
角に潜んでいたのはメモとペンを両手に持った相澤だった。つかなんでこんなとこに。
『ストーカ』
「違えよ」
頭をペンで小突かれる。じゃあ何してたんだよ、と聞くと相澤は少し黙ったあと口を開いた。
「最近、爆豪はどうだ｣
『....は？』
関係ねえだろ今、といえば「質問に答えろ」と耳を疑うような言葉が飛び込んでくる。嘘だろこんなブーメラン。
『(最近の爆豪、ねえ)』
自尊心の塊。出久を敵視。なんかおかしい。
色々な爆豪に関する言葉が頭を巡る。
そしてそれらから導き出された言葉は。
『余裕が、ない』
そう。最近の爆豪は、余裕がない。
そうポツリと呟くと相澤は紙にペンを滑らせる。
「余裕がない、か」
『ああ。前までは出久の事なんか目の端にも入れてなかったクセに、今では敵意満々だ。
焦ってる、ようにもみえる』
言い終えると「ありがとう。じゃあわかったからはよ帰れ」と右手で追い払うように私を払った。
＊＊
校門を出て、しばらく行くといつもより早歩きで道を進んでいく爆豪が見えた。
『爆豪！』
驚いたように爆豪はこちらを振り向く。
そして悔しそうに唇を噛み締め、拳を強く握った。
「俺は、！」
爆豪の眉間の皺が、何かを我慢するかのようにどんどん深くなっていく。
『爆豪...っ』
一歩爆豪に近付くと「来んじゃねえ！」と爆豪は大声で私を制止した。
「何も言うなよ...ッ、
いくらお前でも、今なんか言われたら、
めちゃくちゃに壊しちまいそうなんだ...！」
爆豪はそう言い、右手で目を覆いながら駅に向かって歩いていった。
どんどん遠くなる距離が、一瞬爆豪との溝のように見えた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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携帯持ってるけどやり方が知らん - あ、もうこれ轟さん落ちみたいな話じゃないですか。私嬉しいです(^∀^) (2017年6月15日 21時) (
レス) id: 9ea75f5c5e (このIDを非表示/違反報告)
Riptoon./ @雪村ヒロト(プロフ) - この作品、好きです！！！応援しています！！ (2017年5月15日 15時) (レス) id: 5d2ebc4a3d (このIDを非表示/違反報告)
*akatuki* - あ すいません。嘘です！更新頑張ってください！いつも面白いです。 (2017年5月10日 21時) (レス) id: 64ad3c02d8 (このIDを非表示/違反報告)
海 - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2017年5月8日 17時) (レス) id: 69121b3f55 (このIDを非表示/違反報告)
ゲームしない系ヲタク - 続きが気になります。 (2017年5月7日 19時) (レス) id: 527e2febb7 (このIDを非表示/違反報告)
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