無個性35 ページ36
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今日はいつものように爛々と煌めいたヒールが並んでいない。またおばさんは夜勤か。まあ、いつも通りのことなんだけれども。
『なんでついて来てんのかな』
ご想像の通り付いて来たのは爆豪。お邪魔しますもなしに玄関に靴を脱ぎ捨て、不躾に私の部屋へ乗り込んで行く。もちろん女子の部屋なわけで。
『とりあえず、爆豪一旦出てって』
「あ"、なんでだよ」
『そんなに私の着替え見たいわけ？』
「...うっせ、出てくからどけ」
爆豪に煽るように言い放つとばたん、とドアが外れそうな勢いで閉めた。ドアにも容赦ねえな。
あー、おばさん帰って来る前に帰らせないと。
「おい」
ぼけーと考えごとをしながらネクタイをタンスの上の奇妙なぬいぐるみの横に置き、Yシャツのボタンを外していると、ドアに寄り掛かっているであろう爆豪から急に声が掛かる。
「お前、その、オバさんと上手くやってんのか？」
ぎくり、同じこと考えてた。なんて乙女ティックなことが起き動悸がヤバい。この場に爆豪がいなくて良かった。あいつにこんな私のアホ面を晒すわけにはいかない。
『な、なんのことだよ。仲悪いわけねえじゃねえかよ。は、はは』
「嘘吐いてんじゃねえよ」
あからさまに取り繕った嘘をつくと、怒気を含んだ、煮え切らない私についてのイラついた返事が帰って来る。嫌いだ、この感じ。
「なんかあんだろ、話せよ」
この、土足で中に踏み込まれるような感覚。
『お前に話すことなんてねえよ』
「ンだと！？」
自分でも驚く程低い声が唸り出た。爆豪はついに堪忍袋の緒が切れたのか、鍵のかかったドアを殴りつけるようにどんどんと叩く。
怒鳴り散らす爆豪の声に比例して、私の心の黒いわだかまりも大きくなる。どろり。どろり。ついにはそれが心の許容量から溢れ出た。
「人が折角聞いてやるってんだからよォ！」
『お前、ほんっと無神経だよな』
怒気を孕んだ声のトーンが、冷たく張り詰めた空気を斬る。爆豪は依然怒鳴り続けている。
ーーああ、もう。
『いいから、帰れよ...』
そして無意識のうちに溢れたのは、情けなく弱々しい声。すると舌打ちと階段を降りる音がした、恐らく諦めて帰ったんだろう。
『(こんなの、図星突かれたからって、私、最低じゃんかよ)』
へたり、と先程爆豪が寄り掛かっていたドアに背中を合わせるように座り込む。
『ごめん......とか、痛いなー、私』
((ああ、くそ))
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まっちょヒーロー(プロフ) - んさん» 読み進めて頂ければ後々説明があるのですが、ヒロインは<特別推薦>という設定で、筆記は免除の代わりに実技はみんなと同じように受ける試験の仕組みになっております。わかりにくくて申し訳ございません。 (2021年7月11日 4時) (
レス) id: bd2b404748 (このIDを非表示/違反報告)
ん - ヒロイン推薦なんですよね？何でデクたちと同じ日に会場にいるんですか？ (2021年3月22日 21時) (レス) id: 0324f0d530 (このIDを非表示/違反報告)
ライカ(プロフ) - すいません！YouTubeから来たライカという者ですが、この作品、毎日見てるんですけど、全然飽きませんね！その文才をちょっとください！ (2017年7月21日 22時) (レス) id: 5fc3e44d27 (このIDを非表示/違反報告)
まっちょヒーロー(プロフ) - 黒虎さん» ありがとうございます！載せさせてもらいます！ (2017年6月16日 6時) (レス) id: 9de6d60241 (このIDを非表示/違反報告)
黒虎(プロフ) - まっちょヒーローさん» 大丈夫です！ (2017年6月16日 1時) (レス) id: 71962d5520 (このIDを非表示/違反報告)
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