無個性19 ページ20
・
『...はよー』
いつものごとく気だるげに挨拶を掛けると、体調を伺うような返事がいくつか飛んで来た。
『あれ、爆豪はまだ？』
「ええ、まだ来てないわよ」
『へー...、珍し』
そういえば今日は迎えに来なかったな、と考えつつ演技臭く肩を竦めると、お茶子ちゃんが惚けた表情で訊いて来た。
「前から思ってたけど、Aちゃんって爆豪君の事好きなん？」
可愛い顔をしてぐさぐさと訊いてくるお茶子ちゃんに芦戸さんも「それ思ってた！」と同調して聞き耳を立てる。
そんな二人の誤解を解こうと苦笑しながら否定する。
『好きとかそんなんじゃないよ』
「えー、じゃあ何でいつも夫婦漫才なんかしてるの？」
『夫婦漫才って...とにかく、爆豪はただの腐れ縁だよ。でもまあ、好きでもないけどーーー』
嫌いでもない、と続けようとした時スパアァァンとド派手に扉が開いた。相澤先生だと思えば、そこには朝から眉間に皺を寄せた爆豪がいた。
『(顔からして機嫌悪ィな)』
私の席の後ろを通る爆豪に一応声を掛ける。
『爆豪、はよ』
「...」
爆豪は一瞬私と目を合わせてから、苦虫を噛み潰したような顔をして何も言わず自分の席に着いた。なんだあいつ、人の顔見てあんな顔。
「ば、爆豪君行っちゃったよ？」
『知んね。放っときゃいいっしょ』
不機嫌な時に構うとロクなことねえし、と気まずそうな汗を流すお茶子ちゃんから目を背けた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 577人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まっちょヒーロー(プロフ) - んさん» 読み進めて頂ければ後々説明があるのですが、ヒロインは<特別推薦>という設定で、筆記は免除の代わりに実技はみんなと同じように受ける試験の仕組みになっております。わかりにくくて申し訳ございません。 (2021年7月11日 4時) (
レス) id: bd2b404748 (このIDを非表示/違反報告)
ん - ヒロイン推薦なんですよね？何でデクたちと同じ日に会場にいるんですか？ (2021年3月22日 21時) (レス) id: 0324f0d530 (このIDを非表示/違反報告)
ライカ(プロフ) - すいません！YouTubeから来たライカという者ですが、この作品、毎日見てるんですけど、全然飽きませんね！その文才をちょっとください！ (2017年7月21日 22時) (レス) id: 5fc3e44d27 (このIDを非表示/違反報告)
まっちょヒーロー(プロフ) - 黒虎さん» ありがとうございます！載せさせてもらいます！ (2017年6月16日 6時) (レス) id: 9de6d60241 (このIDを非表示/違反報告)
黒虎(プロフ) - まっちょヒーローさん» 大丈夫です！ (2017年6月16日 1時) (レス) id: 71962d5520 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
