【銀魂】敵組織がなんぼのもんじゃい！【沖田総悟】

５９話【堕天使】 ページ13

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☆ 沖田side ☆



微かに聞こえたAの声。しっかり耳に届いたので俺は重たい身体をゆっくり動かした。
Aがスパイ。そんなことよりも今重要だったのはAが目の前から居なくなるかもしれないという事実だった。

スパイが何だ。騙されていたから何だ。確かにそれはいけないことかもしれないが、俺の頭はAと離れることを拒否している。



「団長さんだったっけか？今からその馬鹿女にたっぷり説教しなきゃなんねーんで、返してくれやせんかねィ」

「悪いけど俺も俺でコイツに説教しなきゃなんないんだよ」

「じゃあ丁度良い。テメェの分まで説教しといてやらァ」

「そういう訳にもいかないんだ。Aはうちの団員だからね」

「今は真選組の女中でィ」



ビリビリと張り詰めた空気。担がれているAの顔を覗く。泣きそうにでもなってんのか、と思っていれば何ともニヤニヤした表情だったので「何笑ってんだクソ女」と言う。



「どっちについても説教されるなんて笑うしかないじゃないですか。つーか私は総悟様に説教されたいんで団長下ろしてください」

「今の状況わかってる？殴るよ？」

「殴られるのであれば総悟様にお願いしたいです！！」

「いつからそんなドMになったの？」



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