馬鹿である - tn ページ4
先生はいつも私の隣にはいない。
「ここ、わかるん？」
手が止まっている私に気付きトントン先生はそう声掛ける。
「…わかりません。」
数学の補習で二項演算をする時間があるなら先生の気持ちを演算したい。そんな上手いことを考える。
彼は私がつまづいている問題と途中式を確認して私の目を見る。そんな綺麗な細目でこっちを見ないでよ。また好きが大きくなってしまうでしょ。それで、またわざと成績を落として馬鹿に見せかける。
「ここはな、f(a,b)=f(b,a)って考えてるからあかんのんやで。もっと思考を広げて見れば分かるからほら、頑張れ。」
そしたらご褒美上げるから。そう言って私から目線を外す先生。ご褒美、と言っても先生が内緒で持ってきているお菓子を1つくれるだけだ。でもご褒美って言われるとなんだかイケないことをする様で。
「出来ました。」
だからなのか自然とやる気が出るのが私。分からない所をクリアしたのみならず、今日の補習分を全てクリアした。
「ほんまや、全部出来とる。」
「先生が丁寧に教えてくれたからですよ。」
違う。先生がいたから。その言葉は後戻り出来なくなる事を知ってか喉元から奥へと通り抜けなかった。
「いや、Aちゃんの実力やで。」
えらいえらい、と言って私の頭を撫でてくれた。そこだけじんわりと暖まって全身へと広がる。先生に触れてもらえるだけで私は充分だ。それだけで生きていける気がした。
「ありがとうございます。」
私はそう言って軽く頭を下げる。
先生はいつまで気付かないの？
私はこんなに好きなのに。こんなにも愛しているのに。
好きです。その言葉が言えたらどんなにいいのだろうか。
好きじゃなかったら絶対にこれから同じ様に接することはないし頭を撫でたりしてくれることは1度もなくなる。
もしも承諾されても他人に漏れたら私も先生も世間と法律という組織に正され二度と会うことも喋る事も許されない。その位ならこのままの方がよかった。
先生に追いつきたいのに全く追いつかず子供な私は差を縮められないまま置いてかれる。
先生、どうしたら貴方と恋ができますか？
「…Aちゃん!?」
久しぶりに焦った先生の言葉を聞いて顔を上げた。同時に何かが頬を伝う感触。ああ、最悪だ。
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凛桜ぽん(プロフ) - ラヴァルト・ティアマットさん» お返事が遅くなりすみません。了解です！少々お待ちください…。 (2019年3月3日 22時) (
レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
ラヴァルト・ティアマット(プロフ) - あ。(e/mさんの尊さに息を引き取る音)(続きをリクエストしたいですお願いします) (2019年3月2日 20時) (レス) id: 02311fe25d (このIDを非表示/違反報告)
凛桜ぽん(プロフ) - しあ。さん» 9.9になる前に7.7の時期がありまして…。よく分かってないんですよ今のところ…今は何も無いみたいですね、ありがとうございます。 (2018年12月9日 23時) (レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 私の表記だと9.9/10(46票)と表示されています、なんらかの不具合でしょうかね？ (2018年12月9日 23時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
凛桜ぽん(プロフ) - しあ。さん» すみません、誤字です。直させていただきました。いつも読んでいただいて幸いです！大好きなて勿体ないです…ありがとうございます…。 (2018年12月1日 20時) (レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
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