早く殺して愛して - syp ページ28
「…死にたくない。」
何本もの管が私の自由を奪うかの様に取り付けられている。誰がどう見てもそろそろ私が死ぬのは明らかだった。病名は…なんだったっけな。忘れてしまった。もう長くないからどうでもいっか。
「ショッピ。」
「なんや？」
「死んじゃう。」
「ギリギリまでは生きようや。」
「薬、辛い。しんどい。疲れた。辞めたい。」
薬を飲み、意味の無い延命治療を続けられ、精神も肉体もボロボロ。
どんどん体が動かなくなっていった。最初は左手。次は左足。次はどこだろう。いずれにせよ、もう1人で移動することもままならなくなる。いつか薬が開発されるよ。医学は進歩してるよ。嘘ばっかり。知ってるよ。あの事件から医学も含め全ての分野の技術力、開発力が落ちてる事位。
「ショッピ。殺してよ。早く。」
「…まだ、一緒に生きたかったんやけどな。早い方やん。」
「出会ってから30年は経ってるから私的には上々よ。娘もいるし。息子もできた。独り立ちもしてる。もう死んでもいいわ。」
「わかったよ。」
仕方ないなぁ。なんて言いながら私を縛り付けていた管を一気に外す。ピーと無機質な音が病室中に広がる。早くしないと医師が来てしまう。この自由が奪われてしまう。
「病院の屋上でええ？」
「最高。」
「じゃあ担ぐな。」
そう言ってお姫様抱っこをする彼はいつになっても優しいというか、かっこいいというか。
そのまま屋上まで一気に駆け上がる。この時間帯は看護師も医師も少ない。だからこそ、だ。
屋上を開けた。久しぶりの太陽と風が私の心を癒し、勇気を与えてくれる。
「約束、守ってくれてありがとう。」
一緒に死ぬという約束を。
「俺こそ、約束を忘れんでくれてありがとう。」
病院は7階建て。きっと頭から落ちたら即死。
これでもう、1人じゃないのだ。
「愛してるわ。」
「俺も、愛してる。」
きっと遅かれ早かれこうなる運命だった。
さよならは言わない。きっと来世があるから。来世でもまた、あなたとともに有りたい。
フェンスを飛び越え、そのまま2人で落ちていった。永遠の愛の中へ。
――――
syp短編の副産物
自己満
泡となって消える前に - gr tn→←かわええ。 - eml
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凛桜ぽん(プロフ) - ラヴァルト・ティアマットさん» お返事が遅くなりすみません。了解です！少々お待ちください…。 (2019年3月3日 22時) (
レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
ラヴァルト・ティアマット(プロフ) - あ。(e/mさんの尊さに息を引き取る音)(続きをリクエストしたいですお願いします) (2019年3月2日 20時) (レス) id: 02311fe25d (このIDを非表示/違反報告)
凛桜ぽん(プロフ) - しあ。さん» 9.9になる前に7.7の時期がありまして…。よく分かってないんですよ今のところ…今は何も無いみたいですね、ありがとうございます。 (2018年12月9日 23時) (レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 私の表記だと9.9/10(46票)と表示されています、なんらかの不具合でしょうかね？ (2018年12月9日 23時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
凛桜ぽん(プロフ) - しあ。さん» すみません、誤字です。直させていただきました。いつも読んでいただいて幸いです！大好きなて勿体ないです…ありがとうございます…。 (2018年12月1日 20時) (レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
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