続き ページ16
「お前の血はな、他の奴よりずうっと魅力的な香りがして、とても甘い味がすんねん。
吸血鬼にとっての運命の人は、めっちゃ魅力的な香りで、甘い味がするんやって。」
こくり、と頷く。彼はそんな様子の私を見て、頭をかきまだ気付かんのんか、と一言。
「つまりAは俺の運命の人、って事や。」
彼の顔がほんのりと赤くなっているのは気の所為ではないだろうか。
彼は私を獲物としてしか見てないとばかり感じていた。ただの都合の良い獲物だって。どうせこの言葉も最高の獲物だって意味合いなのは知っていたから。
なのに、そんな言い方をされると期待してしまうでしょ。
「…すき。」
だから私も調子に乗ってそんな事を思わず口走った。
ゾムが驚いた顔でこちらをまじまじと見る。
殺される。
異種族間での恋愛は非常に難しい。ましてや吸血鬼にとっての食糧との恋だなんて有り得ないと言っても過言ではない。人間が豚を愛さない様に吸血鬼も人を愛さない。きっと失望して私に対して暴言を吐くのだろうか。
これから起こる事を予想しぎゅっと目を瞑る。
「ほんま！？」
しかし返ってきたのは意外な一言だった。
ゾムの香りがふわりと鼻腔を擽り、一瞬遅れ全身に衝撃と重さと暖かさが広がる。
「っえ、なんで、」
予想外の反応に思わず目を見開く。
「俺も、ずっと好きやったから。初めてAを見た時からずっとずっと好きやった。」
更に彼は抱きしめる力を強め私に愛情を送り付ける。
「っえ!?
私の事、獲物としか思ってないんじゃないかって…。」
「そんな事言うなら俺やってAにとっての都合の良い快楽道具とだって思っとったわ。だって吸血終わったら殆ど喋らんし。」
嘘でしょ。そんな驚きを悟られない様に唇を尖らせる。
「あれはゾムが素っ気なかったから……！」
そもそもあっちからしてきたのに。
「まぁ、意見の食い違いがあったって事で終わりでええんやん。
ほら、両思いやし無事お付き合いできる訳やし。」
な？と私の体を少し離して微笑んだゾム。
人生で最高の瞬間だ、なんて大袈裟すぎるけどそれくらい嬉しくて思わずゾムと同じく笑みが零れる。
そしてゾムは私の顔に自分の顔を近づけた。その意味が何か私は知っていて目を閉じる。唇に来る感触を今か今かと待った。
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凛桜ぽん(プロフ) - ラヴァルト・ティアマットさん» お返事が遅くなりすみません。了解です！少々お待ちください…。 (2019年3月3日 22時) (
レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
ラヴァルト・ティアマット(プロフ) - あ。(e/mさんの尊さに息を引き取る音)(続きをリクエストしたいですお願いします) (2019年3月2日 20時) (レス) id: 02311fe25d (このIDを非表示/違反報告)
凛桜ぽん(プロフ) - しあ。さん» 9.9になる前に7.7の時期がありまして…。よく分かってないんですよ今のところ…今は何も無いみたいですね、ありがとうございます。 (2018年12月9日 23時) (レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - 私の表記だと9.9/10(46票)と表示されています、なんらかの不具合でしょうかね？ (2018年12月9日 23時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
凛桜ぽん(プロフ) - しあ。さん» すみません、誤字です。直させていただきました。いつも読んでいただいて幸いです！大好きなて勿体ないです…ありがとうございます…。 (2018年12月1日 20時) (レス) id: 8b759a8a6d (このIDを非表示/違反報告)
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