11曲目 大きな手 ページ11
美味しい。
絶品の卵焼きを頬張り、咀嚼する。
噛む度に広がる甘い卵が疲れた身体を癒やしてくれるようだった。
その他、唐揚げなどのおかずにも舌鼓をうっていると、小野寺ちゃんがぼーっとしているのが目に入った。
「小野寺ちゃん？どうしました？」
「えっと、さっきの赤髪の方が、私の好きな人に似ていて…」
「そうですか、偶然ですね、あはははは」
嫌な予感しかしない。
坂田さんを含め私の同居人達は知名度の高い浦島坂田船のメンバーである。
この子が浦島坂田船のファン、クルーだという可能性が十分にある。
そしたらどんな面倒臭いことになるかわからない。
どんなにしおらしい女子でも、そうなっては変貌してしまうかもしれないのだ。
そんなものを見るのはごめんである。
話を逸らし、他愛もない雑談をする。
お昼休憩が終わり、午後も楽器を吹く。
パート練習を切り上げ、今日の進行具合を全体で合奏をし確認する。
しっかり集中して行った。はず、だが。
どうしても時折、坂田さんに撫でられた頭の感触を思い出してしまうのだった。
大きい手だったな、なんて…
どうしたんだろう、私。
「ただいま」
「おー、お帰り」
「お帰りAちゃん！忘れんうちにお弁当箱出してなー」
家に帰り、出迎えてくれたのはうらたさんと坂田さん。
私を見てうらたさんが鼻で笑う。
「お前、今日寝坊したんだって？
結構ドジじゃん。モーニングコールでもいる？」
「あ、じゃあお願いします。
…冗談です」
本当に冗談ではあったのだけれど、とても冷たい視線をこちらに向けるうらたさん。
彼はあからさまに溜息をつき、左肘をテーブルにつき、左手に顎を乗せ気怠げに口を開けた。
「…ほーそうかそうか、この俺のモーニングコールが欲しいって？」
「いやいや、言ってないです言ってないです」
「センラとまーしぃがお前のこと思って色々言ったんだから、Aもしっかり考えて行動しろよ？」
「…はい、すみません」
なるほど、あの二人は、私と話したこととか皆に伝えてるのか。
だからと言って何が変わるわけでもないが、一応気を付けないと、かな。
と、考えていると、横からわっ！と驚かしてくる坂田さん。
よく栄える赤髪が揺れ、その隙間から明るい瞳が私を覗き込む。
「なぁAちゃん！今週末、一緒に買い物！行かへん？」
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あおい ��(プロフ) - 占ツクやり始めたときむっちゃこの小説ハマってました！再会できた…！！ (2020年7月19日 16時) (
レス) id: 119598e8b4 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 通りすがり鳥さん» ( ﾟдﾟ)ﾊｯ!ミスでした、ありがとうございます！こっそり直しておきますねw私は愛してま（殴 (2019年3月6日 15時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり鳥 - あの、32ページの夢主さんが勝ったところスマブラになってます(小声。 わざとでしたらすみません。 好きです。(突然の告白 (2019年3月5日 16時) (レス) id: 86c8c9bd63 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - ゆっさん＠志麻リスさん» おいでませ志麻リスさん！！私は志麻さんのた行が好きです！（一日で！ありがとうございます！甘い話にも気合いを入れて頑張ります！ (2018年11月30日 22時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
ゆっさん＠志麻リス - 志麻リスです!!!!!面白かったです!（甘い話が特に）1日で前編と後編一気に見ました！更新待ってます！ (2018年11月29日 18時) (レス) id: 2296e0564f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2018年11月2日 19時
