17 Jinto side .. ページ19
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抱き締めていた身体を離すと、
君がふと気まずそうに呟いた。
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みるく「 … 彼女さんと、上手くいってないんですか?だから、私を … 」
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パッと勢いよく顔を上げた君。
今にも泣きそうな顔をしてて、
自分のやってしまったことの重大さを知る。
… ごめんね、なんかじゃ済まない。
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「 ねえ、みるくちゃん。」
みるく「 はい …? 」
「 みるくちゃんは … 僕と一緒に、堕ちてくれる? 」
みるく「 は …?堕ち、る? 」
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ねえ、いっそのこと
君と一緒に堕ちるところまで堕ちてみたい。
君を、純粋で汚れを知らないその瞳を
僕の手で汚したい。
… なあんてね、ドラマじゃあるまいし。
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みるく「 … 先輩と、なら … 」
「 ん? 」
みるく「 先輩となら、堕ちても … いいかも、ですね … 」
「 みるく、ちゃん … 」
みるく「 どんなに真っ暗で、怖い、孤独な世界でも、先輩と一緒なら … 大丈夫な気がするんです。」
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僕は、君の腕を引き寄せ
また … 抱き締めた。
彼女の存在?
そんなの、… 知らないや。
僕の視界に入るのは、心の隙間に入り込むのは
今目の前に居る君だけだから。
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「 … 本当に、後悔しない? 」
みるく「 例えしたとしても … それは、先輩と選んだ道だから … どんなことがあっても、傍に居ます 」
「 … うん。」
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「 いい?」
そう聞くと、頷く君。
… ふわりと唇を重ねた。
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愛おしい、とは
君のためにある言葉なのかもしれないね。
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「 … これで、もう逃げられないよ 」
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もう一度、唇を重ねたとき
僕らは同時に、罪も重ねた ─────…
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飛瑞(プロフ) - オリジナルフラグ対象作品ではないため、オリジナルフラグをお外しください。 (2016年11月8日 18時) (レス) id: 68e31671ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しらこ | 作成日時:2016年10月29日 2時