みぞの鏡10 ページ33
ハリーは鏡を見つけてから毎晩、あの鏡を...両親を見るためにあの部屋に足を運んだ。
しかし、最初に来た時とは違って神妙な面持ちでその鏡を見ていたのは、セレナの言葉がずっと頭の中に残っていたからだ。
「おや、ハリー。今日も来たのかね」
「っ、ダンブルドア校長...」
びくりと肩を震わせ振り返ると、そこにはにこりと微笑みながら扉の傍に立つダンブルドアがいた。
気が付かなかった...。そう言うと、ダンブルドアは頬を撫でつけながら透明になると近眼になるようだと笑った。
透明マントで来ていることすらも知っているようで、ハリーは歪な笑みを浮かべた。
「ハリー。君はこの鏡に囚われていないのに、何度もここに来ているようじゃの？」
「僕、最初は両親に会えるからと思って見ていたんです。でも...セレナがこの鏡を見て『残酷だ』って泣いちゃって...。
校長、セレナは何を見たんでしょうか？」
ダンブルドアが髭を二回ほど撫でた。
「彼女もまた...君と同じものを見ていた筈じゃ。
ハリー。君は、この鏡が何を映してくれるのかはわかるかね？」
「心の中の望みを映してくれるんですよね？セレナがそう言ってました...。
だったら、何でセレナは泣いたんですか？僕と同じ、両親に会えたなら残酷だなんて...」
ハリーはますます分からないといった口ぶりでダンブルドアに答えを求めると、彼はブルーの瞳をゆらりと揺らせ重々しく口を開いた。
「ミス・ウィンクルムの誕生日はいつか知っておるかの？」
「...確か、ハロウィンの日ですよね。十月の三十一日。ハーマイオニーが朝食の時に話してました」
ハリーは言いながら、あの日のことを同時に思い出した。セレナに軽蔑され、ハーマイオニーをトロールから助けては仲直りしたあの日。それと、まだ誕生日プレゼントを渡してないことも...。
自己嫌悪に陥りそうになりながらも、ダンブルドアを見つめると彼は小さく頷いた。
「それと同時に、君のご両親リリーとジェームズ、彼女の母ローズが亡くなった日じゃ」
「ちょっと待ってください！僕、そんな話聞いたことない！セレナのお母さんも僕の家に居たんですか？」
「わしも詳しくはわからん。ただ、確かにローズはあの場所にいたのは確かじゃ」
ハリーは話を聞いてますます分からなくなった。
娘の誕生日にも関わらず、友達である自分の両親と共に居たローズの存在に...。
「...セレナはこの事を知ってるんですか？」
「知っているとも。彼女が物心ついたその日からずっと。
...だから残酷なのじゃよ。自分を置いていってまで死んでしまったローズが、友人と共に彼女に微笑みかけているのが」
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レン(プロフ) - pecoさん» pecoさん、コメントありがとうございます！夢主ちゃんには暗躍してもらって笑この長年続く因縁に決着つけて頂きますので、これからも夢主共々この作品をよろしくお願いします (2022年11月21日 20時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
peco(プロフ) - マルフォイ可愛いくて大好きです！夢主ちゃんにはぜひスリザリンとの溝脇を埋めて欲しいです！更新楽しみにしてます！ (2022年11月21日 19時) (レス) @page40 id: 513ec929f7 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - チーズバーガーをチーズぬきで！？さん» コメントありがとうございます(*^^*)更新遅めですが、楽しんで頂けたらと思います！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月13日 21時) (レス) id: b7c954aa2e (このIDを非表示/違反報告)
チーズバーガーをチーズぬきで！？ - セブルスが親だったら確かに厳しく育てられそうなイメージがあります。あっ、最近見始めました。ハリー大好きなので、ハリー落ち嬉しいです！今後の展開、ワクワクします(*^O^*) (2022年10月13日 18時) (レス) id: 658ba4281a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2022年9月4日 21時
