4-32お人形 ページ33
またルークsideに戻ります
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「…なんて、事を」
大量のブロットに飲み込まれていくAクンの姿は、驚きのあまり唖然とその場で立ち尽くすには十分な光景だった
抵抗していない様にも見えたが、息苦しさからかヴィルの腕を引っ掻くようにもがいている。反射的に動いたのだろう
このままでは、2つの最悪の事態が考えられる
ヴィルのブロットに呑まれたAクンに負の感情があれば、オーバーブロットする可能性がある。ただ、先程の転移魔法が私達にとって難しい事でも、彼女にとって簡単な事であれば可能性は低くなる。
でももし、オーバーブロットせずにただ体内に入り込み呼吸困難になっているとすれば、、、どちらに転がろうと命の危険は避けられない
どちらも最悪の場合は――――――――――考え無くてもわかる事だ
「ル、ルーク先輩！俺ら、もう魔力がっ…！！」
ヴィルの後ろで攻撃していた1年生の3人は、魔力が尽きたと私の元へ駆け付けてきた
恐らくカリムクンとジャミルクンの魔力ももう少しで底を尽きるだろう。私も残り少ない状態だ
次の作戦を考えるにも魔力が足りない
応援となる生徒や教師も一人とて来ない
…私は、こんなにも無力だったのだろうか
目の前で苦しむ友人2人を、ただ見つめている他無いのだろうか
先程まで抵抗していたはずのAクンの腕は、力が抜けている。もう既に酸欠状態で気を失っているのだろう
それに加え辺りは先程よりも毒霧が増し、私達の魔力だけでなく体力までもが底を尽き掛けていく
誰も膝は地についてはいないが、それも時間の問題だろう
「……？ルーク先輩、？」
気が付けば私は、つま先を引きずるようにゆっくりと歩き出し、ヴィルの近くへと歩みを進めていた
見るに堪えない光景に、体と口が勝手に動いた
「…もう、やめておくれ。君は、…ヴィルはAクンの事を蝶より花より大切に扱っていたじゃないか。それ程大切にしている彼女を、傷付け苦しめる事などしてはいけないと分かっているんだろう？"親友"として、共に過ごして来た時間を壊してはならな――――――――――」
私の言葉を聞いた途端、ヴィルの表情は険しくなり穴が空くほど睨み、Aクンをまるでお気に入りの人形を渡さないとでも言うように抱き締める。まるでお人形に恋をした幼い子供の様に。
To Be Continued▶
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berry(プロフ) - 好きです大好きです神様ですね貴方は。続きの更新をいつまでも待ってます！！！ (1月5日 3時) (
レス) @page45 id: 1e74c8e0f6 (このIDを非表示/違反報告)
愉快な太宰 - 更新ありがとうございます‼嬉しすぎて涙が出ました。 (11月27日 7時) (レス) @page45 id: cbd0df663f (このIDを非表示/違反報告)
中二病メープル - ん、んっ！好きです。大好き！応援してます！ (11月13日 20時) (レス) id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
パンパース - 占いツクールもう腐るほど見てきたけどこの作品は、マジで神。もう愛してる。作者様ありがとうございました。更新頑張ってください！ (10月8日 22時) (レス) id: 80025653cf (このIDを非表示/違反報告)
あ - 何でだろう…マレウスとかヴィルも好きなんだけど…1番チャールズが好きだわ() (9月28日 0時) (レス) @page42 id: f7ce363bb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：成人しました。 | 作成日時：2022年5月2日 21時
