4ｰ20逃げ道 ページ21
「ヴィ…ル、やだっ……お願い、やめっ―――――っ……ん…！んんん…！！」
何度も声を掛ける私の口をヴィルは塞ぎ、首筋から肩へと口付けの範囲を広げていった
そして、ヴィルに弄られている私の右肩から嫌な鈍い音と痛みが走った
「んぐッ…？！！ん゛ん゛、！！ん"ん"ん"――――！！！！」
その音と痛みは、ヴィルが噛み付いたものだった
それと同時に、私の中で再び恐怖が湧いてきた
…マレウス様に、された時と同じ怖さだ
抵抗しても意味がなくて、痛みに耐えてもなんの意味もなくて、ただ泣いて痛みが引くのを仰向けになって待ち望んでいるだけの時間だったあの時と―――――――――同じ恐怖
……逃げなきゃ
こんなの、ヴィルじゃない
知らない男だ
逃げなきゃ、逃げないと―――――食われる
何か、何かヴィルと距離を取るきっかけを作らないと…！！
っ……ヴィルには悪いけど、魔法で部屋の一番奥へ吹き飛ばすしか…、！！！
加減を間違えれば、命を落とす可能性だってある。でも、私にはこれしかない。私には、…魔法しか使えるものがない
どうか、成功しますように…！
「…ご…め、―――――――――」
「っ……！！！何をっ…！？！！」
私は口を塞がれていながらもヴィルの耳に届くか分からない声量で謝り、鳩尾に手探りではあるものの、魔法を使い部屋の奥へと突き飛ばすことに成功した
これで、後は鍵を開けて逃げ切れば――――――――
「――――っ！！！な、んで…！！」
そう思い急いで扉の方へ向かう途中、横目でヴィルの方を見ると、魔法で出て来た微かな光の奥に見えたのは、受身を取って立ち上がろうとするヴィルの姿だった
確かに怪我をしない程度の魔法ではあったけど、まさか受身をとって耐えるなんてっ……！！！
早く、早く鍵を開けないと、！
そう思い鍵のつまみ部分を回そうとすると、ガタガタと音が鳴るだけで思うように動かない
なんで、なんでこんな時に空いてくれないの…？！！さっき、ヴィルが開けた時はなんのつっかえも無かったのに、なんで今…！！！
「お願い、早く……早く開いて…！！！」
ガチャッ――――――――――――
何度も動かし続けると、鍵を開けることが出来た
良かった、これで逃げられ―――――
「――――――――――――どこへ行くの？」
To Be Continued▶
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berry(プロフ) - 好きです大好きです神様ですね貴方は。続きの更新をいつまでも待ってます！！！ (1月5日 3時) (
レス) @page45 id: 1e74c8e0f6 (このIDを非表示/違反報告)
愉快な太宰 - 更新ありがとうございます‼嬉しすぎて涙が出ました。 (11月27日 7時) (レス) @page45 id: cbd0df663f (このIDを非表示/違反報告)
中二病メープル - ん、んっ！好きです。大好き！応援してます！ (11月13日 20時) (レス) id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
パンパース - 占いツクールもう腐るほど見てきたけどこの作品は、マジで神。もう愛してる。作者様ありがとうございました。更新頑張ってください！ (10月8日 22時) (レス) id: 80025653cf (このIDを非表示/違反報告)
あ - 何でだろう…マレウスとかヴィルも好きなんだけど…1番チャールズが好きだわ() (9月28日 0時) (レス) @page42 id: f7ce363bb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：成人しました。 | 作成日時：2022年5月2日 21時
