あの人は婚約者、あの人は…結ばれない好きな人 2【マレウス・ドラコニア】【ヴィル・シェーンハイト】 (ページ46)

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2ｰ43報告ページ46

「……なんですって？妊娠…ですか？貴女が？」

「はい」

「そ～うですか！妊娠！！いやぁ～まさか我が教え子からめでたい報告が聞けるなんて～って違ぁーーう！！！！いやめでたい事ですけど！！何故今なんです？！子供を授かるにはまだ早いじゃないですか！！！」

「私だってあの人との子供なんて欲しくなかったんです！！怒るならマレウス様に怒ってください、私は無理やり孕まされたんですよ？」

「す、すみません。ふむ…それにしても困りましたねぇ。まさかもうここまで進めるとは……」

"もう"？それって…この男はドラコニア家からの計画でも聞いてたってこと？

「まぁ…ホリデーまでもう1週間も無いので、先に帰らせてもらいますからね。ここにいても気分が悪いだけなので」

「そうです…ね、妊婦さんになったからにはいつも以上に身体には気を配ってもらわないといけませんからね。

……にしても、望んでいなかったと言う割には随分冷静ですね」

「…勿論、望んでいなかった事なので気分は良くないですよ。なんせ嫌いな婚約者の子なんですから。

……でも、この子に罪はありませんし、暴れた所で事が変わる訳じゃ無いので、出来てしまったからにはちゃんと育てます。マレウス様に続く茨の谷の領主になる子ですから」

……諦めるしかない。一晩中頭を抱えていたけれど、出来たからにはどうしようもないのよ

育てるとは言ったけれど……この子を心の底から愛してあげられる自信はない

……こんな事を考えてる時点で、私に親になる資格なんて無いよね

「あ、所でこの事を知っているのは？」

「今のところ、ヴィルとサムさんだけです」

「おや？シェーンハイトくんはよく一緒にいるのでまだ分かりますが…サムくん、ですか？それはまた何故？」

「妊娠検査薬を購買部で貰ったんですよ。薬局で買えるものは大抵揃ってると仰っていました。それに女性物は全て非売品とも聞きましたよ。

はぁ……貴方が指示したのでしょう？まさか忘れてたのですか？」

「えっ？いやぁ～まさか！学園長である私が忘れることなんてありませんよ～！！」

…絶対忘れてたわね

「まぁ、帰ったら両親や兄弟、それとドラコニア家にもちゃんと報告しますよ。荷物は対して多くないので明日にでも帰っていいですか？」

「おや、もうですか？…まぁいいでしょう。では準備が終わり次第また来てくださいね」

To Be Continued⏩