あの人は婚約者、あの人は…結ばれない好きな人 2【マレウス・ドラコニア】【ヴィル・シェーンハイト】 (ページ18)

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2ｰ16〃※ケーくんside ページ18

涙が止まらなかった

いつもはヘラヘラしてるのに、こんなに涙を流してたらAちゃんに一生イジられるかな

でも、イジられるくらいに幸せになって欲しい

そう思った

―――――――履いてないのを隠すようにスカートをできるだけ下げさせたり試行錯誤してAちゃんを見送った後、ふと思い出したドラマがあった

最初は○フレだった男女が、時が流れるにつれてお互い好きになって、最終的に付き合うって大人な内容の恋愛ドラマ

Aちゃんとのあれはきっと……いや、○フレに間違いはない

でも……好きになっちゃいけない気がした

と言うより……好きになれない

事情を聞いた後だからか、オレが弱虫だからかは分からないけど、幸せになって欲しいって気持ちが強かった

自分が幸せにする、じゃなくて誰かと幸せにって考えちゃう

元から友達との関係は程々の距離感が好きだった

だから誰かを贔屓する事もあまりないし、2〜3年の付き合いが俺には合ってた

友達の、決して軽く口にしてはいけない様な秘密

あんなに辛い日常を送ってるのを知ってしまった

「じゃあ、一緒に逃げようよ」

そんなこと、オレには言う勇気が出なかった

Aちゃん、俺……知ってるんだ

ヴィルくんが好きだって事

ヴィルくんならきっと、Aちゃんを幸せに導いてくれるよ

オレが2人のキューピットになればいい

弱いオレは、きっとそれくらいしか出来ないから

普通を教えられるのはあれくらいだから、せめて、、幸せになる事の手助けをさせてよ

それだけで、オレは役に立つ気になれるからさ

だから、これからも"トモダチ"として、仲良くしようね

To Be Continued⏩