結びの弦 /羽生結弦 (ページ16)

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氷帝の王者 14 ページ16

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結弦「えっ、出場停止…？」

それは、松村さんからの一言だった

松村「そう、出場停止。今回報道されたのが結構でかくてね…向こうの人が会場がパニックになるから出場停止処分にしろってさ」

麗「そんな……どうにかなりませんか…？」

すると、松村さんは大きなため息を付く
飽きれたんだろう

松村「あのなぁ……ただでさえあんた達2人の問題で手一杯なのにそれを更にどうにかなりませんかって……虫が良すぎるよ」

確かにそうだ
私たちが勝手に起こした問題で松村さんや連盟の人達に迷惑かけてるのにこれ以上迷惑なことをさせちゃ駄目だ
自分たちでどうにかしなきゃ
でも、どうやって………

結弦「……松村さん、○△ホテルの会見広場…抑えることできますか？」

松村「え？あーうん、多分平気だけど」

結弦「俺、会見開きます。それで、麗との関係もちゃんと伝えます」

麗「結弦……」

すると松村さんが「ちょっと待って」と言って携帯を取り出す
どこかに電話しているのかさっきの口調とは違う
そのあいだ、無言になる

もし、私のせいでNHK杯が出れなかったら…
そんなことを考えると頭が痛くなる
あの時のあの軽率な行動はやはり辞めるべきだった
そんなことを考えていると涙が出そうになる
結弦はそれを見兼ねて「大丈夫だよ、麗は気にしなくていい」優しく背中をさすってくれた

松村「………とりあえず、抑えたよ。17:30～18:30の1時間だけ」

結弦「！！ありがとうございます」

松村「とりあえず私はほかにもやることあるから、また後で」

麗「本当に、すみませんでした！」

無表情だが、帰り際に小さく手を振ってくれた
松村さんが出るのを確認し顔を上げると結弦は悲しそうな顔をしてた

結弦「本当にごめん……俺がもっとちゃんとしてたら…」

麗「…私も悪いよ。結弦1人が悪いんじゃない」

結弦「辛い思いさせてほんとごめんね、俺ちゃんと会見の時伝えるから」

麗「ありがとう」

優しく頭を撫でてくれる結弦
輝いてる結弦が好きなのに報道されただけでこんなにも変わってしまうのか