結びの弦 /羽生結弦 (ページ11)

今日:5 hit、昨日:6 hit、合計:22,659 hit

氷帝の王者 10 ページ11

.

目が覚めた時には隣にいたのは結弦だ
ちゃんと服を着ていたということは、行為はしないでそのまま寝たんだと思う

改めて見るとすごく整ってる顔
思わず、ずっと見ていた

結弦「俺の顔になにかついてる？」

麗「え、起きてたの！？」

寝ていたはずの結弦は起きていてこっちを見て話している

結弦「おはよ、麗」

麗「おはよう」

昨日まではこんな仲になるとは思ってもいなかった
ベッドから起きて食事の準備をしようとすると、手を掴まれてベッドに押し倒された

まさか、朝からですか

麗「えっと、結弦さん……？」

結弦「そういえば、昨日してなかったなって」

子犬みたいな顔しても、狼の顔隠しきれてないよ
バレバレです

麗「今はダメ。朝食の準備しなきゃだし何よりゆづは今日NHK杯の合同練習でしょ？」

結弦「昨日誰かさんが俺を誘ったのが悪くない？」

麗「後でね？」

その言葉が後ほど公開するのであった

.

.

.

NHK杯合同練習

今日の練習は当日のSPとFSの流れ確認とエキシビションダンスの練習
結弦はさっきのことで拗ねてるのか私のところに来やしない
結弦のことを考えて言ったことなの

智子「あ、麗さん！」

麗「智子ちゃん！」

この前の親睦会で仲良くなった智子ちゃん
皆には “さっとん” って呼ばれてる

智子「結弦くん安定の滑りだね～」

麗「……そうだね」

智子「え、結弦くんとなんかあった？」

麗「いや、ほんとに何もないんだよ？ただ、ゆづが勝手に拗ねてるだけ」

すると智子ちゃんはニヤニヤとし始めた
やばい…これは言っちゃいけないことだったかもしれない

智子「麗さんもしかして結弦くんと一線越えてる感じ？」

麗「超えてるけど超えてないみたいな？」

智子「えー！てことはもしかして2人とも今付き合ってる…？」

麗「…うん」

すごく興奮している智子ちゃんが私の手を握っておめでとう！って言ってくれた
すごい嬉しいけど周りの視線が少しだけ痛い

智子「あ、じゃあそろそろ私行くね！また後で話聞かせね～！」

男子の練習時間が終わったからか次は女子の選手たちがリンク入りして練習を始める
結弦は他の選手と話していて私は1人でベンチ待機
とてもつまらないです
そんな私に気づいた結弦はリンクから上がり何かを持ってきてこっちに近づいてきた

結弦「はい、風邪ひかないでね」

【JAPAN】と書かれたジャージを羽織らせてくれた
何気ない優しさにキュンキュンしちゃうんだよ…