40話 ページ42
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朝:7時半頃
『はっ……はぁ』
何とか寝ることが出来た私は、7時に起きて赤葦先輩に挨拶して、用事あると言い訳して
外でランニングしに来たのだけど
『……体力……落ちてる……』
さすがに現役じゃないのは分かってる、それでもこんなに落ちてるとは思わない…………はずだけど
当たり前だ……私はもう試合なんて出来ないんだから
運動はできる、むしろ運動が私にとって取り柄だった、昔から走ることも、飛ぶことも、ボールを投げるのも体を動かすことに関してはずっと大好きだった
だけどその意思はもう…私には最低限のものしかない
だからこそ……大事にしたいのに
『心は走りたいのに……疲れるとか…うう』
走り足りない……バレーしたい……
あの時…飛雄に無理やり連れていかれる前の私はバレーがしたくて仕方なかったけど、バレーには触れたくなかった。自分が出来なくなったバレーに触れることが怖くて逃げてた
マネージャーすら怖かった…近くで見ると要望に勝てない通った……だけど
今は違う……楽しい…様々なバレーのことを目の前で見ることが出来る。サポートできる
まぁ……こんな思いをさせてくれたのは飛雄のおかげなんだけど……めんどくさいことは嫌いだし
マネージャーの仕事は少なくとも楽しいからやっていられる。楽しくなかったら即退部してるしね
「あれ、ひよこちゃんおはようさん……どないしたん?こんな朝っぱらから」
そして、もうひとつ楽しい所は……
強いやつを見ることだ…様々な選手を見れるのは確かにマネージャーだから見ることはある
けれど…こうして合宿に来ないと見ることはできない選手…それが私の繰り返されるモチベーション
同じ人でも時間が経てばまた違う人になる
私はそれを何回も繰り返して見てきた
『おはようございます、宮侑先輩』
「!……おおお!!即答やん!やっと覚えたん?」
『…1度見れば忘れません』
「いや昨日興味無いこと…なんて言うてたやんけ!!」
それとこれは別…選手としてみるのは絶対忘れない
この私が忘れるはずがないべ
『ふふっ…宮侑先輩、高校NO.1セッター、宮ツインズ、稲荷崎所属…ジャンフロと、スパイクサーブの二刀流持ち…関西弁で喋る』
「!!」
『選手としてなら見てますよ…』
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トサカパニーニ⭐︎ - もし、オチがあったら治か侑がいいです!! (2021年12月28日 6時) (レス) @page33 id: 472e9a3a1e (このIDを非表示/違反報告)
おもしれー女(プロフ) - 北信介,急な母性に襲われる() (2021年10月4日 19時) (レス) @page21 id: 12aace8c18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの | 作成日時:2021年7月18日 10時