オーダーメイドの彼女【五条悟】

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風呂から上がるとさっきよりリビングから香りが強くなった。それでも優しくて落ち着く匂いだ

風呂からリビングにくるとエプロンをしたAがキッチンでなにか作業をしていて俺は構わずAを後ろから抱きしめる




｢！？｣




『あれ、やっぱ気づいてなかったか』




｢ご、ごめん……集中してた…って！悟！びちょ濡れだよ！風邪ひいちゃう前に頭乾かそう？｣



『んな弱い体じゃねーよ』



｢だめです！ほら、乾かしてあげるから！｣





作業をしていた手をやめて、俺をソファに誘導して座らせ、Aは背後に行き、首周りにかけていたタオルを両手でもって優しく俺の髪に触れた




『慣れてんな』



｢うん、妹が特に髪の毛乾かさずにお風呂から出てくるからねぇ…それで1回風邪引いちゃって…ほっとけなくてつい……ごめんねお節介かな｣



『ううん…ありがと』






お節介なぁ…まぁ彼女に髪を乾かしてもらうなんて贅沢を断るはずもなく俺はありのままに受け入れるけど

ずっと姉として生きてきたんだ、責任感も強いしだからと言って断られてもほっとく事が不安になる

優しい優しい心の持ち主だ




｢…うん！あ、ドライヤー持ってくるね！｣



『んな事までやんの〜？自然乾燥でいいじゃん』





一応Aが女の子で身なりを気にするタイプだったらあれだからドライヤーは買ってるけど

面倒臭いんだよなぁ



｢だめだよ、頭臭くなっちゃうし髪の毛抜けちゃうよ？若いから今はあまりないと思うけど……この先そのくせつけちゃったら髪の毛傷んじゃうだろうし

悟の髪綺麗だから勿体ないよ｣




『………………そこまで言うならして』



｢！…うん！｣




パァと分かりやすく喜ぶAに頭を抱える。頼られて責任感感じる癖に頼られたら素直に喜ぶあの純粋な表情

まじであいつどこで生まれたんだ？なに？妖精の国？可愛すぎて同じ日本育ちとは思わないんだけど？

見た目だけ日本人離れしてる俺とは違いアイツは見た目も性格も日本人所か妖精…いや女神？天使？






『俺の彼女…かわいーーーーーー！！！すきー！！』




｢…………私も好きだよ｣





『へあ？？？？』






あと、オマケに無自覚天然たらしなのも忘れちゃいけねーわ、俺の心臓がえぐれる

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