片思い 7 ページ9
結局、私がサッカー部にお邪魔したのはあの日だけで、その日以来はまた帰宅部として彼らの活動を片目に、まっすぐ家に帰っていた。ちなみに、吹雪くんからのお願いのおかげで、最近は真面目に練習が出来ているそうだ。
「A！本当にありがとう！」
「いえいえ、わたしは特になにもしてないよ。でもお役に立てたならよかった」
「それでね、みんなAにお礼を言いたがってるんだけど、またサッカー部に顔出して貰えないかな？」
「別にそこまで大したことはしてないんだけど」
その時だった。
突然廊下からドタドタと慌ただしい足音が聞こえてきたと思えば、ガシャン！と音を立てて教室の扉が開いたのだった。何事だと、みんな一斉に音の鳴るほうへ視線を寄越すと、そこにはオレンジのバンダナを巻いたキャプテンが立っていた。そして、彼はわたしと秋を見つけるや否や「いたーっ！」と大声を出して、こちらに駆け寄ってきた。
「え、円堂くん？どうかしたの？」
「えっと…Aだったか？」
「え、わたし？」
「そう！この前はほんとにありがとな！」
「いや、別に大したことじゃ…」
「それでな、俺お前にサッカー部に入って欲しいって思ったんだ！」
「え…えぇぇえ！？」
思わない展開に、頭が混乱する。確かにわたしは何も部活には入部していないけど。なんでわたしなんか。
「いいじゃん！A、昔サッカーやってたし！」
「そうだったのか！？それじゃあ選手として入部するか！？」
「賛成！久しぶりにAのプレーみれるの楽しみだなあ」
「ちょ、ちょっと待ってふたりとも、私まだ入部するって言ってな…」
「それじゃあ放課後！待ってるからな！」
そういうと、円堂くんは手をブンブンと振って、教室を去っていった。嵐が去っていったような気分ってこういうことをいうんだろうな。急な展開に、未だに頭が追いついていない。
私がサッカー部に入部？しかも選手として？
「A、ごめんね。でも、いいんじゃないかな？またサッカー始めても」
「でも…」
「ちなみに、ロックオンした円堂くんは面倒だよ？四六時中、サッカー部に入部するように声かけてくるから」
「そ…それはもしかして、わたし逃げ道ない？」
「そういうことになるね。まあ大丈夫、今日はちょっとだけプレーをみせるだけでいいと思うから」
「…わかった」
そうして、わたしはサッカー部に顔を出すことが決定したのであった。
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mini @ 気まぐれ返信ごめんなさい(プロフ) - 戦術の皇帝さん» 遅くなってしまってすいません。たくさんの感想ありがとうございます〜！のんびり更新野郎ですが、よかったらこれからも気長に待ってもらえると嬉しいです。よろしくお願いします〜 (2020年9月3日 0時) (
レス) id: 7bdd47b866 (このIDを非表示/違反報告)
戦術の皇帝 - 吹雪士郎から名前変えてみました。楽しく見させてもらっています。更新頑張ってください。楽しみにしています。 (2020年7月2日 23時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 楽しく見させてもらいました。続き楽しみにいています！更新頑張って下さい(^o^)/ (2020年5月20日 19時) (レス) id: c80579e6b6 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪士郎 - 毎日楽しく見させてもらっています。更新頑張ってください。応援しています。 (2020年5月16日 12時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - いやー。面白いです！今は、コロナウイルスが流行っていますが、お身体に充分気を付けて更新してください。 (2020年5月15日 19時) (レス) id: cba8b0a420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mini | 作成日時：2014年3月30日 16時
